ティアック、上杉研究所製・管球式プリメイン型アンプを新発売

公開日 2002/09/18 17:35
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UT-50
●ティアック(株)は、ティアックエソテリックカンパニーの専売モデルとなる、上杉研究所製管球式プリメイン型アンプ「UT-50」の発売を発表した。発売時期は9月下旬を予定、本機は限定生産400台の販売となり、価格は50万円。

本機は出力管にアメリカ・ゼネラル・エレクトリック社製「GE6L6GC」、電圧増幅段にはドイツ・シーメンス社製「ECC82、83」とそれぞれに信頼性豊かな真空管を使用している。これにより、圧倒的に幅の広い音楽の再生力を獲得している。トランス部においては、出力トランス、電源トランス、チョーク・コイルすべて、高級トランスメーカーとして実績のあるタムラ製作所の特注品を使用するなど、高品位パーツを豊富に採用した。

本機はプリメイン型を採用した。本格的なプリアンプを通すことにより、特に弦楽器を刺激感無く、みずみずしく再生する目的で、約14dBのゲインを持つNFB(ネガティブ・フィードバック)型プリアンプを設けている。プリアンプ部には、4系統の入力セレクター、レコーディング・モニター機構、ボリューム・コントローラーを設置。プリアンプ部のみではなく、電力増幅部を除いた、全電圧増幅段のヒーターをDC点火とすることにより、実用上のハムレベルを検知外とした。

パワーアンプ部はより優れた低域特性を確保でき、シンプルで無駄のない回路を実現した、最も完成度の高いムラ-ド型プッシュプル方式を採用した。NFB(ネガティブ・フィードバック)は、出力トランスにネガティブ・フィードバック専用巻線を設け、そこからパワーアンプ部の初段管のカソードに、約14dBのネガティブ・フィードバックをかけ、ネガティブ・フィードバックの良い面のみを活用しているという。プッシュプル方式の電力増幅段には、6L6GCを用い、本来のビーム管接続ではなく、ウルトラリニア接続として3極管特性を獲得。6L6GCは安定性の面で大変優れたセルフバイアス動作としており、1本の6L6GCに1つのバイアス回路を単独に設けることにより、高い信頼性を確保している。また、スピーカーの適合インピーダンスは、8〜16Ωなので、16Ωタイプのタンノイ等のビンテージスピーカーにも無理なくマッチする。

ACバランス回路、DCバランス回路、電流値監視回路などを設けたプッシュプル・アンプが多い中、本機は電力増幅管に、アンバランス電流が流れたとしても出力トランスの1次インダクタンスでの変動が少ない、定インダクタンス設計の出力トランスを採用しているため、わずらわしい各種調整回路を一切省いている。そのほか、プリント基板に起因する固有の音を排除するため、敢えてコストの高いベテランの職人による手作業配線を選択している。暖かみと贅沢さを満喫できる製品となっている。

◆上杉研究所 西宮本社
〒662-0066兵庫県西宮市高塚町1-1

◆上杉佳郎のオーディオ相談室
受付時間:9:00〜11:00(土・日・祭日を除く)Tel 0798(72)3170

(Phile-web編集部)

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  • ブランドUESUGI
  • 型番UT-50
  • 発売日9月下旬
  • 価格50万円
【SPEC】
●入力感度:220mV/最大出力
●最大出力:22W+22W
●ダンピング・ファクタ:約9
●周波数特性:20Hz〜20kHz(フラット)
●歪率特性:0.1%以下(1W/1kHz)
●残留雑音:1mV以下/8Ω
●消費電力:120W(最大出力時)/100W(無信号時)
●最大外形寸法:320W×203H×328Dmm(突起部含む)
●質量:17.5kg(インシュレーター含む)