パイオニア、TADブランド初のコンシューマー用スピーカー「TAD-M1」を発売
<左>TAD-M1 <右>トゥイーター部の拡大写真 |
TADは、もともとスタジオ用のスピーカーユニットを販売する業務用ブランド。米国では1978年、国内では1981年に発売され、四半世紀が経った現在でも、著名な録音スタジオに採用されている。
今回パイオニアでは、同社が培ってきたプロ用TADスピーカーユニットの技術に磨きをかけ、DVDオーディオやSACDなどの新世代音楽ソフトにも対応できる「TAD-M1」を完成させた。
本機は、広帯域にわたって駆動ユニットの位相と指向性をコントロールする同軸スピーカー方式「CST(Coherent Source Transducer)」を採用。同軸スピーカーでは、軸上を外れても特性の乱れが小さくなるが、CSTではさらにミッドレンジとトゥイーターの指向特性もそろえ、クロスオーバーでの特性の乱れをなくした。これにより、広いリスニングエリアと安定した音像が得られる。
また本機は、ベリリウムをミッドレンジとトゥイーターの両方の振動板に使用。しかも、ベリリウムとしては最大級となる口径16cmのコーンタイプである。軽量かつ高剛性のベリリウムを使うことで、再生帯域350Hz〜100kHzという広帯域再生を実現。ベリリウムの製法は同社オリジナルの「蒸着法」を採用しているのも見逃せない。
さらに、ショートボイスタイプのOFGMS磁気回路を開発したことにも注目したい。37mm厚(ウーファー部)のロングギャップでありながら、その間の磁束密度を均一化し、常に一定の磁気ギャップの中にボイスコイルが位置されている。この技術は特許申請中とのことだ。大振幅のときでも動作が安定し、かつ振幅も制限されることが無く、常に波形を正しく再生できる。
エンクロージャーは、50を超える個々に加工された高品質なバーチ合板層を採用し、強固な構造を実現。スタイルの美しさはもちろん、キャビネット内の定在波が起きないよう厳密に設計されている。また、CST部を配置した上部エンクロージャーは本体エンクロージャーから切り離されており、CST同軸ユニットは上部エンクロージャーに対して、浮かして取り付ける構造となっている。
【問い合わせ先】
パイオニア(株)
カスタマーサポートセンター
TEL/0070-800-8181-22
(Phile-web編集部)
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