「新しいパイオニアのスタートとなる製品」 − パイオニアハイコンポ発表会詳報
別項でお伝えしたとおり、本日パイオニアのオーディオシステム“Zシリーズ”の発表会が行われた。会の冒頭、パイオニアマーケティング(株)校條亮治氏が挨拶を行った。
パイオニアは来年創立70周年を迎える。昨年からは「オーディオの復活」を掲げ、「ハイエンドスピーカー」「ミドルクラスモデル」「DAPユーザー向け製品」の三本柱のもと、TAD Reference OneやS-1EX、A-A6などの製品を世に送り出してきた。
「『素晴らしい音楽こそが人間を幸せにし、世界を平和にする』というのが、創業者である松本望の信念であった。本日発表会会場とした松本記念音楽迎賓館は、松本の居宅を改築したもの。いわばパイオニアの原点とも言える場所だ。本製品は原点に立ち返るとともに、新しいパイオニアのスタートとなる渾身の力をこめて作った製品だ」と締めくくった。
続いてパイオニア(株)AV企画部 システム企画課の一楽淳史氏が、本製品の企画概要やコンセプトについて説明した。
一楽氏は、本製品のコンセプトを「『上質を愉しむ』ゆとりある大人のためのステレオ」とし、ターゲットユーザーを「団塊世代の男性」と説明。機器としてのオーディオのみならず、音楽自体や食などのライフスタイルに広く興味を持つ人に訴求していく、と述べた。
ターゲットとした団塊世代(50〜59歳)の男性は音楽で新ムーブメントを作ってきた世代。同社の調査によれば、この世代は情報感度が高く、幅広いジャンルの音楽を聴く人が多い。また、高音質ミニコンポの購入意向が高いほか、ベーシック/クラシカルなデザインよりも、シンプルで洗練されたデザインを好む傾向があるという。
「幅広い音楽ジャンルを聴くユーザーにとって、様々なジャンルの音楽を優れた音質で再生できることは重要。そこで世界最高峰の音楽スタジオである『Air Studios』と音質チューニングセッションを行い、楽曲本来の音を再現できるという認定も受けた」(一楽氏)
さらに同社は、競合他社の既存品と本製品のモックアップのデザインを比較する調査を実施。その結果、52%の人が本製品を選んだという。
一楽氏は「シンプルな上質さのあるデザイン、有機ELディスプレイやタッチパネル操作などの先進性などがニーズとマッチした。ワンピース構造にしたのは『人と違うものが欲しい』というニーズに応えたため。また、この世代はPC利用率も高く、調査の結果PCで音楽を聴くと答えたユーザーが8割いた。そのためDLNAやUSBメモリー再生対応など、パソコンとの親和性は必要だと考えた」と語った。
最後に、同社マーケティング部 商品戦略部 オーディオ企画G 主事の江里重則氏が、本製品のマーケティング戦略について説明を行った。
「単品コンポのダウンサイズ版ではつまらないし、高級感をアルミ素材で演出するのもありきたりな感じがする。この『ありきたり感』はターゲットユーザーのニーズに合わないと考え、タッチセンサー操作を採用するなど、新しいデザインを盛り込んだ。スピーカー部には、TADブランドやEXシリーズで培った技術を盛り込んでいる。『Air Studios』と音質チューニングセッションを行い認定マークを貰ったことは、パイオニアの音づくりが恣意的な色づけのないものであると証明された結果。創立以来70年間自社開発を続け、音質を進化させてきた。その結果が本製品に表れている」と語り、会を締めくくった。
(Phile-web編集部)
パイオニアは来年創立70周年を迎える。昨年からは「オーディオの復活」を掲げ、「ハイエンドスピーカー」「ミドルクラスモデル」「DAPユーザー向け製品」の三本柱のもと、TAD Reference OneやS-1EX、A-A6などの製品を世に送り出してきた。
「『素晴らしい音楽こそが人間を幸せにし、世界を平和にする』というのが、創業者である松本望の信念であった。本日発表会会場とした松本記念音楽迎賓館は、松本の居宅を改築したもの。いわばパイオニアの原点とも言える場所だ。本製品は原点に立ち返るとともに、新しいパイオニアのスタートとなる渾身の力をこめて作った製品だ」と締めくくった。
続いてパイオニア(株)AV企画部 システム企画課の一楽淳史氏が、本製品の企画概要やコンセプトについて説明した。
一楽氏は、本製品のコンセプトを「『上質を愉しむ』ゆとりある大人のためのステレオ」とし、ターゲットユーザーを「団塊世代の男性」と説明。機器としてのオーディオのみならず、音楽自体や食などのライフスタイルに広く興味を持つ人に訴求していく、と述べた。
ターゲットとした団塊世代(50〜59歳)の男性は音楽で新ムーブメントを作ってきた世代。同社の調査によれば、この世代は情報感度が高く、幅広いジャンルの音楽を聴く人が多い。また、高音質ミニコンポの購入意向が高いほか、ベーシック/クラシカルなデザインよりも、シンプルで洗練されたデザインを好む傾向があるという。
「幅広い音楽ジャンルを聴くユーザーにとって、様々なジャンルの音楽を優れた音質で再生できることは重要。そこで世界最高峰の音楽スタジオである『Air Studios』と音質チューニングセッションを行い、楽曲本来の音を再現できるという認定も受けた」(一楽氏)
さらに同社は、競合他社の既存品と本製品のモックアップのデザインを比較する調査を実施。その結果、52%の人が本製品を選んだという。
一楽氏は「シンプルな上質さのあるデザイン、有機ELディスプレイやタッチパネル操作などの先進性などがニーズとマッチした。ワンピース構造にしたのは『人と違うものが欲しい』というニーズに応えたため。また、この世代はPC利用率も高く、調査の結果PCで音楽を聴くと答えたユーザーが8割いた。そのためDLNAやUSBメモリー再生対応など、パソコンとの親和性は必要だと考えた」と語った。
最後に、同社マーケティング部 商品戦略部 オーディオ企画G 主事の江里重則氏が、本製品のマーケティング戦略について説明を行った。
「単品コンポのダウンサイズ版ではつまらないし、高級感をアルミ素材で演出するのもありきたりな感じがする。この『ありきたり感』はターゲットユーザーのニーズに合わないと考え、タッチセンサー操作を採用するなど、新しいデザインを盛り込んだ。スピーカー部には、TADブランドやEXシリーズで培った技術を盛り込んでいる。『Air Studios』と音質チューニングセッションを行い認定マークを貰ったことは、パイオニアの音づくりが恣意的な色づけのないものであると証明された結果。創立以来70年間自社開発を続け、音質を進化させてきた。その結果が本製品に表れている」と語り、会を締めくくった。
(Phile-web編集部)
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