オーディオ協会監修ハイレゾ音源の無料配布も
「OTOTEN 2018」6月16日・17日に開催。富士フイルムの新規出展にも注目
一般社団法人日本オーディオ協会は、6月16日(土)・17日(日)に開催される「OTOTEN 2018」(正式名称:OTOTEN AUDIO・VISUAL FESTIVAL 2018」の記者発表会を本日開催した。
OTOTENは日本オーディオ協会が主催する、オーディオ&ビジュアルの一大イベントとなる。昨年から会場を東京・有楽町の東京国際フォーラムに移したが、今回も同会場にて開催される。入場は無料。
今回の出展者数は3月14日現在で82社・団体(前回は91社・団体)で、今後まだ増える見込みとのこと。目標来場者数は20,000人(前回は13,000人が来場)を目指す。
開催テーマは「コンテンツの楽しみ方を体験できるAV総合展示会」、キャッチコピーは「音にこだわるあなたを変える2日間」。来場者と徹底したコミュニケーションを図れる場として、コンテンツと機器で「見せる、聴かせる、触らせる」イベントにしていくという。
来場者のターゲットについては、50代以上の男性を中心とした既存顧客層に加えて、20代から40代の音楽好きを取り込んでいくという。
会場については、前回に引き続き東京国際フォーラム・ガラス棟の4階 - 7階の全会議室、地下1階ロビー、D棟4階 -5階にわたって展開される。開催日時は16日(土)が10時-19時、17日(日)が10時-16時。日曜日については昨年よりクローズ時間が1時間早まった。
今回のOTOTENでは、日本オーディオ協会制作監修の元で新たに録音されたハイレゾ音源『音のリファレンスシリーズ』を保存したUSBメモリーが、来場した学生(中学・高校・専門学校・大学)に対して、各日・先着100名に無料でプレゼントされる。
この日本オーディオ協会制作監修音源は、ビクタースタジオにて新規録音。PCM 192kHz/32bitでダイレクト録音され、音源は192kHz/32bitおよび96kHz/24bitのWAVとなる。収録曲は「月の光」「ハンガリー舞曲」「愛の喜び」など全17曲。絵校條会長は本音源について「楽器の生音の良さを全面に出した作品で、日本で4本の指に入るレコーディングエンジニアが担当し、日本オーディオ協会の監修の元でマイキングにまでこだわって録音を行った。ハイレゾ本来の良さを活かすために、マスタリングも行っていない」(校條会長)と説明していた。
井筒香奈江さんの5月16日発売のニューアルバム『Laodback2018』(96kHz/24bit)についても、日本オーディオ協会が制作監修を実施。同協会は本アルバムから数曲を抜粋し、ソニー・ミュージックスタジオで同録音の11.2MHz DSDマスターからダイレクトカッティングされた180g重量盤アナログレコードを制作。会場にて2,000円(税抜)で頒布する。
なお、前述の『音のリファレンスシリーズ』と『Laidback2018』が全出展社へUSBメモリーで配布され、各ブースにおいてデモで使用される。
今回のOTOTENでは、NHKが4K・8Kをテーマとした大規模な出展を行うことも発表された。NHKは地下1階ロビーギャラリーとガラス棟5階「502」において、8Kスーパーハイビジョンのデモを実施今年12月から開始予定の新4K8K衛星放送を見据えた展示を行うという。
そのほか地下1階ロビーでは、複数台の自動車を展示してのカーオーディオのデモ、実際にレコードプレーヤーに触れたりジャケットアートが楽しめるレコードを特集した展示などが設けられる。
オーディオ関連では、今年からオーディオアクセサリーを扱う各社が集う新ブースも用意。各種イベントや製品の販売などが開催される。また試聴イベントやセミナーが多数開催される。各イベントの詳細やスケジュールは追ってお伝えする。
そのほかスタンプラリーの実施、ビックカメラとの協力を強化しての協賛セールなども新たな取り組みとして行われる。
記者発表の冒頭では、日本オーディオ協会会長の校條氏が挨拶。OTOTENへの取り組みについて、さらにはオーディオおよびビジュアル関連の市況に対する見解、直近の同協会の活動についても説明を行った。
校條氏は、今回のOTOTENを成功させるための最も重要な要因として「音楽好きな人たちをオーディオファンにする」ことを挙げた。これを実現するために成功指標として「入場者数の増加」「リピーターの増加」「ジェネレーションの若返り」「女性入場者数の向上」を設定して、様々な取り組みを行っていく。
また、今回はキービジュアルやキャッチコピーなどコンセプトワークに時間をかけたとのこと。「今、オーディオ市場がシュリンクしているわけではないが、今後の人口減などを考えれば従前としたやり方では市場が小さくなってしまうのは容易に予想できる。いかに新しい市場を作るかを考え、(今後のオーディオファンの予備軍になるであろう)音楽ファンに向けて、選りすぐったキービジュアルを作った」と述べた。
前述のように今回は、オーディオ協会が監修したハイレゾ音源が用意される。校條氏はこれまでハイレゾ普及の活動を行う中で、ハイレゾの魅力がより伝わる音源の必要性を感じていた。ハイレゾの良さを活かすためには、録音からして重要であることを改めて知らしめるべく、音源の制作監修に至ったとのこと。「良い音楽を良い音で聴くことで、感性が磨かれる」と校條氏は語っていた。
また校條氏は今回の出展者の中に「オーディオ製品を手がけていない、素材開発メーカーがいることにも注目してほしい」とコメント。今回発表されたリストを見る限り、富士フイルムのことを指しているものと思われるが、OTOTENで何らかのオーディオ関連製品の発表がありそうだ。
ハイレゾロゴの普及状況についても紹介。現時点でのハイレゾロゴ使用法人数は、会員企業が59社、主に海外メーカーを対象とした非会員でもロゴ使用が可能になる新制度の利用が49社など、合計155社になるという。また、商品数は合計1,552で、特にヘッドホン/イヤホンは500におよぶ。このカテゴリーの全製品数は3,000程度とのことで、その1/6がハイレゾ対応製品ということになる。
オーディオビジュアル市場についても言及。2017年はテレビが前年90%と前年割れとなるも、50インチ以上の大型モデルや4K対応モデルは前年超えとなった。この点について校條氏は、4K・8Kの実用放送が始まる前に買い控えのような状態になっているのでは、とコメント。「4K放送が始まっても従来と同じコンテンツでいいのか、と危機感を感じている。放送が4Kになることでどんなメリットがあるのか、潜在的な疑問に答えて行く必要がある」とした。
一方のヘッドホン・イヤホンは台数では前年割れしているが、金額ベースでは前年超え。校條氏は「VRなどとの組み合わせにおける、定位の問題やサラウンド再生の需要に答えることが課題になる」とした。
またBluetoothスピーカーの市場が大きく成長していることにも言及。Bluetoothは圧縮音源なので当然ハイレゾとは容認していないが、aptX HDのようなクオリティが高いものが登場しており、これらをハイレゾという観点からどう協会がどう捉えるのかを検討する必要があるとした。
ハイレゾ対応商品の順調な伸び、カーオーディオではスピーカーやナビセットが堅調であることも紹介された。
OTOTENは日本オーディオ協会が主催する、オーディオ&ビジュアルの一大イベントとなる。昨年から会場を東京・有楽町の東京国際フォーラムに移したが、今回も同会場にて開催される。入場は無料。
今回の出展者数は3月14日現在で82社・団体(前回は91社・団体)で、今後まだ増える見込みとのこと。目標来場者数は20,000人(前回は13,000人が来場)を目指す。
開催テーマは「コンテンツの楽しみ方を体験できるAV総合展示会」、キャッチコピーは「音にこだわるあなたを変える2日間」。来場者と徹底したコミュニケーションを図れる場として、コンテンツと機器で「見せる、聴かせる、触らせる」イベントにしていくという。
来場者のターゲットについては、50代以上の男性を中心とした既存顧客層に加えて、20代から40代の音楽好きを取り込んでいくという。
会場については、前回に引き続き東京国際フォーラム・ガラス棟の4階 - 7階の全会議室、地下1階ロビー、D棟4階 -5階にわたって展開される。開催日時は16日(土)が10時-19時、17日(日)が10時-16時。日曜日については昨年よりクローズ時間が1時間早まった。
今回のOTOTENでは、日本オーディオ協会制作監修の元で新たに録音されたハイレゾ音源『音のリファレンスシリーズ』を保存したUSBメモリーが、来場した学生(中学・高校・専門学校・大学)に対して、各日・先着100名に無料でプレゼントされる。
この日本オーディオ協会制作監修音源は、ビクタースタジオにて新規録音。PCM 192kHz/32bitでダイレクト録音され、音源は192kHz/32bitおよび96kHz/24bitのWAVとなる。収録曲は「月の光」「ハンガリー舞曲」「愛の喜び」など全17曲。絵校條会長は本音源について「楽器の生音の良さを全面に出した作品で、日本で4本の指に入るレコーディングエンジニアが担当し、日本オーディオ協会の監修の元でマイキングにまでこだわって録音を行った。ハイレゾ本来の良さを活かすために、マスタリングも行っていない」(校條会長)と説明していた。
井筒香奈江さんの5月16日発売のニューアルバム『Laodback2018』(96kHz/24bit)についても、日本オーディオ協会が制作監修を実施。同協会は本アルバムから数曲を抜粋し、ソニー・ミュージックスタジオで同録音の11.2MHz DSDマスターからダイレクトカッティングされた180g重量盤アナログレコードを制作。会場にて2,000円(税抜)で頒布する。
なお、前述の『音のリファレンスシリーズ』と『Laidback2018』が全出展社へUSBメモリーで配布され、各ブースにおいてデモで使用される。
今回のOTOTENでは、NHKが4K・8Kをテーマとした大規模な出展を行うことも発表された。NHKは地下1階ロビーギャラリーとガラス棟5階「502」において、8Kスーパーハイビジョンのデモを実施今年12月から開始予定の新4K8K衛星放送を見据えた展示を行うという。
そのほか地下1階ロビーでは、複数台の自動車を展示してのカーオーディオのデモ、実際にレコードプレーヤーに触れたりジャケットアートが楽しめるレコードを特集した展示などが設けられる。
オーディオ関連では、今年からオーディオアクセサリーを扱う各社が集う新ブースも用意。各種イベントや製品の販売などが開催される。また試聴イベントやセミナーが多数開催される。各イベントの詳細やスケジュールは追ってお伝えする。
そのほかスタンプラリーの実施、ビックカメラとの協力を強化しての協賛セールなども新たな取り組みとして行われる。
記者発表の冒頭では、日本オーディオ協会会長の校條氏が挨拶。OTOTENへの取り組みについて、さらにはオーディオおよびビジュアル関連の市況に対する見解、直近の同協会の活動についても説明を行った。
校條氏は、今回のOTOTENを成功させるための最も重要な要因として「音楽好きな人たちをオーディオファンにする」ことを挙げた。これを実現するために成功指標として「入場者数の増加」「リピーターの増加」「ジェネレーションの若返り」「女性入場者数の向上」を設定して、様々な取り組みを行っていく。
また、今回はキービジュアルやキャッチコピーなどコンセプトワークに時間をかけたとのこと。「今、オーディオ市場がシュリンクしているわけではないが、今後の人口減などを考えれば従前としたやり方では市場が小さくなってしまうのは容易に予想できる。いかに新しい市場を作るかを考え、(今後のオーディオファンの予備軍になるであろう)音楽ファンに向けて、選りすぐったキービジュアルを作った」と述べた。
前述のように今回は、オーディオ協会が監修したハイレゾ音源が用意される。校條氏はこれまでハイレゾ普及の活動を行う中で、ハイレゾの魅力がより伝わる音源の必要性を感じていた。ハイレゾの良さを活かすためには、録音からして重要であることを改めて知らしめるべく、音源の制作監修に至ったとのこと。「良い音楽を良い音で聴くことで、感性が磨かれる」と校條氏は語っていた。
また校條氏は今回の出展者の中に「オーディオ製品を手がけていない、素材開発メーカーがいることにも注目してほしい」とコメント。今回発表されたリストを見る限り、富士フイルムのことを指しているものと思われるが、OTOTENで何らかのオーディオ関連製品の発表がありそうだ。
ハイレゾロゴの普及状況についても紹介。現時点でのハイレゾロゴ使用法人数は、会員企業が59社、主に海外メーカーを対象とした非会員でもロゴ使用が可能になる新制度の利用が49社など、合計155社になるという。また、商品数は合計1,552で、特にヘッドホン/イヤホンは500におよぶ。このカテゴリーの全製品数は3,000程度とのことで、その1/6がハイレゾ対応製品ということになる。
オーディオビジュアル市場についても言及。2017年はテレビが前年90%と前年割れとなるも、50インチ以上の大型モデルや4K対応モデルは前年超えとなった。この点について校條氏は、4K・8Kの実用放送が始まる前に買い控えのような状態になっているのでは、とコメント。「4K放送が始まっても従来と同じコンテンツでいいのか、と危機感を感じている。放送が4Kになることでどんなメリットがあるのか、潜在的な疑問に答えて行く必要がある」とした。
一方のヘッドホン・イヤホンは台数では前年割れしているが、金額ベースでは前年超え。校條氏は「VRなどとの組み合わせにおける、定位の問題やサラウンド再生の需要に答えることが課題になる」とした。
またBluetoothスピーカーの市場が大きく成長していることにも言及。Bluetoothは圧縮音源なので当然ハイレゾとは容認していないが、aptX HDのようなクオリティが高いものが登場しており、これらをハイレゾという観点からどう協会がどう捉えるのかを検討する必要があるとした。
ハイレゾ対応商品の順調な伸び、カーオーディオではスピーカーやナビセットが堅調であることも紹介された。
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