□□□□□井上千岳のラスベガス-西海岸・珍道中!(3)□□□□□
会場中を歩き回りさすがに披露した井上氏。一服して、また次に向かいますか! |
前日の混雑で懲りたので、今日は朝食は抜きにしてお昼を早めに済ませることにした。この目論見は見事に当たって、ちゃんと椅子に腰掛けてパスタを食べることができたので一応はザマーミロという気分だ。もっともCESの食べ物に全く期待をしてはいけないということも、二日続けての体験で同時に判明した。
それはともかくこの日はスイートといってホテルの個室で行われているデモの方を中心に回ろうということになった。その前に前日の見学(見回り)で気がついたことをいっておくと、一般的なブースでは圧倒的に5チャンネルが多い。わが国でも名の知られたNHTやディナウディオなどのほか、未知のおそらく小さなメーカーがいやというほど出ている。アースクウェーク(地震)サウンドという物騒な名前のところもあって、まぁ名前から想像するようなものではあるが、どうかするとなかなかの掘り出し物といったメーカーもひとつふたつ見られた。そのうちのいくつかがいずれ日本に入ってくることもありそうだ。
そのスピーカーでどうも一種の流行になっているらしいのは、目玉のオヤジのような形をした球形のサテライト・スピーカー。これを5本とサブウーファーを組み合わせたいわゆるカンタン系のセットが、複数のメーカーで発表されている。一種の伝染病のようなものかもしれないが、なかなかの音を出しているところもあってちょっと面白い。
もうひとつ流行しそうなのが高さ可変のスピーカースタンド。なんのことはない、マイクロフォン・スタンドに台をつけたような仕組みだが、小型スピーカーなら十分重さに耐える。なんで今までなかったのかと思うようなものだが、ある程度高さを稼ぎたいサラウンド・スピーカーには恰好なものに思えた。国内でも真似するところがきっと出てくるに違いない。
それにしてもラックやスタンドのメーカーが多い。ガラスの凝ったデザインでなかなかの作りのところもあれば、安物のベニヤ板を貼り合わせた程度のものも少なくはなく、スタンド・メーカーにしても然り。それだけ需要があるということなのか、木工屋と金物屋のオンパレードという様相ではあった。(つづく/井上千岳)