TDK、MPEG-4システムレイヤに完全準拠したマルチメディア映像配信システムを発売
コンテンツのイメージ画面 |
これまでのストリーミングは、ネットワークの帯域幅の制限などにより、主として単一の動画・音声を配信するシンプルなものにとどまっていたのはご存じの通り。しかし、昨今のブロードバンド化の進展により、動画だけに限らず、動画・音声・静止画・テキスト等の複数のオブジェクトを組み合わせた表現力豊かなマルチメディア・ストリーミングに対する期待が高まってきた。
本製品の特徴であるMPEG-4システムレイヤとは、コンテンツ視聴者に配信される画面の構成情報(シーン)に従って、画面を形成する各々のオブジェクト(動画・静止画・音声・テキスト等)を受信側で合成表示する仕組みを定めた規格で、マルチメディア・ストリーミングの実現手段として優れた特長を持っているという。開発はMPEG技術に強みをもつイスラエルのオプティベース社との共同開発で行われた。
本製品はシーンやオブジェクトを配信側からリアルタイムに更新できるため、ライブ放送中に関連情報を更新しながら同時に視聴者にみせるなどの訴求力のある番組の配信が可能となる。また、任意形状符号化や、インタラクティビティ(双方向性)に対応していることから、背景の静止画と人物などの動画をそれぞれ別のオブジェクトとして配信し、画像合成されたコンテンツ中の人物を視聴者がマウスクリックすると別の人物に変化させるなどの、いままでにないインタラクティブなコンテンツ配信が実現できる。更に、動画・音声に関しても、それぞれMPEG-4ビデオ,MPEG-4オーディオ(AAC)を採用し、DVDに迫る高画質と高品位な音質を実現した。
この製品で作られたMPEG4コンテンツを早く試してみたいものだ。(Phile-web編集部)