三洋電機が、世界初・低アスペクト比1.7を実現したDVD用高出力赤色半導体レーザを開発
AlGaInP系赤色半導体レーザは、DVDなどの高密度光ディスクシステムやレーザプリンターなどの光源として用いられており、特に高出力レーザは記録型DVD(DVD-R、-RW、+R、+RW、-RAMなど)用レーザとして、急速に需要が増大すると予想されている。
三洋電機は、このDVD用赤色半導体レーザについての高出力化、高温対応化を行ってきたが、記録型DVDシステムの高速記録化を実現するための、光の利用効率向上、光ディスク上のビーム強度の増大の必要性から、この度、光の利用効率を大幅に向上できる近円形ビーム記録型DVD用赤色半導体レーザ(アスペクト比1.7、世界初)を開発した(光の利用効率20%以上向上)。
新開発素子の主な特長は以下のとおり。
1. (1) 三洋電機独自のビーム形状制御技術により、世界初の近円形ビーム高出力赤色半導体レーザを開発 (アスペクト比:1.7,パルス光出力:80mW。従来のレーザ出射ビームは楕円形状) (2) 近円形ビームによる光利用効率の大幅向上(従来比20%以上)により、記録型DVDシステムの高速化が可能
2. 三洋電機独自の低損失導波路構造により、低動作電流を実現
3. 高品質結晶成長技術と低応力チップ組立技術により、高信頼性化を達成
この開発は三洋電機(株)研究開発本部マイクロエレクトロニクス研究所と鳥取三洋電機(株)デバイス事業本部 LED事業部が共同で行ったもの。生産・販売は鳥取三洋電機(株)デバイス事業本部 LED事業部で予定しているとのことだ。 (Phile-web編集部)