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≪CES 2003 REPORT≫山之内正氏と巡るCES2003レポート〜ヤマハの新システム“ミュージックキャスト”

公開日 2003/01/11 18:02
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ヤマハ MCX-1000(写真左)、MCX-A10(写真右)
●北米市場向けに家庭用のデジタル音楽サーバーが各社から登場し始めたが、ヤマハは無線LANを利用する音楽ネットワークシステムをCESで初めて公開した。

ミュージックキャストと呼ばれるこのシステムは、80GBのハードディスクとCD-R/RWドライブを内蔵するサーバーMCX-1000と、デジタルアンプを搭載したコンパクトなクライアントMCX-A10で構成される。

MCX-1000はリニアPCMまたはMP3方式でCDの音楽データを保存する機能があり、前者の場合はCD約100枚分、後者では約1,000枚分のデータを保存することができる。ハードディスクは交換可能なので、大容量のドライブに換えれば保存できる時間はさらに伸びる。

サーバーとクライアントの間の通信にはIEEE802.11b規格の無線LANまたはイーサネットを使用し、無線接続の場合は、同時に伝送できるデータがリニアPCMの場合は1クライアント、MP3の場合は最大で5クライアントまで伝送することが可能だ。有線接続の場合は、サーバーを含めて8台で異なる音楽を再生することができる。

再生する曲の選択は、インターネットで更新可能な音楽データベースから取得した曲名やアーティスト名で検索することができ、そのためのGUIも標準で搭載している。

パソコンを接続する必要がないうえ、GUIがシンプルなので、この種の音楽ネットワークシステムのなかでは使い勝手は良さそうだ。音質を重視する場合はリニアPCMを選択できる点も優れている。内蔵ドライブでCD-Rを作成するときは、音質面で有利なヤマハ独自の「オーディオマスター」機能も利用できる。音質を重視するヤマハらしい配慮といえるだろう。

発売は米国が先行するが、日本市場への導入にも期待したい。(山之内 正)

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