業界展望2005 メーカーアンケート「シャープ」
シャープ(株) AVシステム事業本部 副本部長兼国内営業統轄 松下一晴氏 |
設問1.業界を取り巻く環境は大きく変化する中で、ユーザー・ライフスタイルおよびその消費行動は、どのように変化していくとお考えですか
企業の業績は徐々に上向きになりつつあり、株価、GDP、失業率、倒産件数等、様々な数字を見ていくと、景気改善の兆しもある。しかしお客様一人一人の所得は依然横ばいの状態が続いており、お客様の家計の厳しさはあまり変わってないというのが現状である。
一方、このような状況の中でも、お客様は価値あるものを所有したいという欲求は依然強く、液晶テレビに代表される価値ある商品を求める市況の流れは全く変わらないと思う。商品本来の価値を求めつつ、お客様の価格に対する厳しい目の中、適正な価格帯をメーカーと流通がともに提案していかなくてはならない傾向が、ますます強く求められてくるだろう。
設問2.2005年の中心となる商品ジャンルについて、需要喚起、市場創造へ向けて、どのような提案・展開を考えているか
2004年は、地上デジタル放送の受信エリアの拡大、アテネオリンピックの開催等、ユーザーがハイビジョン放送による高画質な映像にふれる機会が増え、一気にハイビジョン放送への関心が高まってきた。一方、各メーカーから、薄型大画面テレビやブルーレイレコーダーなど、最先端技術によるAV商品のラインナップが充実し、インフラとAV商品の進化により、一般家庭で手軽にハイビジョン放送が楽しめる環境が整ってきた。
当社では、2004年に引き続き、2005年は、「まるごとハイビジョン計画」を戦略の柱に据え、ハイビジョン対応商品である液晶テレビやビデオディスクレコーダー等を高いレベルでシステム化することにより、シャープ独自のAV事業を積極的に推進していく。
(Senka21編集部)