D&Mホールディングスが米ボストン・アコースティックスを買収へ
(株)ディーアンドエムホールディングス(以下D&M)は、デノンやマランツなどを傘下に持つ持株会社。今回、ボストン・アコースティックス社を1株当たり、17.5USドル、総額約7,600万US ドルで買収する。手続きが最終的に完了するのは2005年8月31日の見込み。
ボストン・アコースティックスは、家庭用スピーカー、オーディオシステムはもちろん、カスタムインスタレーション用スピーカーやアウトドアスピーカー、カーオーディオ製品などを手がける1979年創業の中堅オーディオメーカー。2003年度の売上高は5,260万ドルだった。
カスタムインスタレーション用スピーカーではリーディング企業的な位置におり、カーオーディオについても、独自ブランドだけでなく、OEM供給も盛んに行っている。
今回D&Mがボストン社を買収することで、プレーヤー、アンプ、プロジェクター、プラズマテレビ、ホームオートメーションシステム、各種スピーカーなど、D&Mが持つホームエンターテインメント・ソリューションがさらに充実することになる。さらに、ボストン社の事業を足がかりにカーオーディオOEM事業へ本格参入することも検討しているようで、D&M 代表執行役CEOの株本辰夫氏は、「デノン、マランツ、マッキントッシュ、ボストン・アコースティックス、スネルなど各ブランドをカー・オーディオ事業に活用するビジネスチャンスに期待している」としている。
ボストン・アコースティックスのアンドリュー・コサトス氏は、「D&Mへの参画は、我々にとって大きなメリットがある。最先端技術やホーム・エンターテイメント製品に関する情報が得られるだけでなく、北米以外での事業成長に関する支援も受けられ、また、我々のテーブル・ラジオやシステムコンポ等の売上増加に向けた、マーケティングのノウハウの提供も受けられる」とコメントし、今回の買収を歓迎しているようだ。
(Phile-web編集部)