VGP2006 特別金賞インタビュー:松下電器産業 牛丸俊三氏に訊く〜第1回〜
パナソニックのTH-65PX500がプラズマテレビとして初めてフルスペックハイビジョンを65V型の大画面を実現し特別金賞に輝いた。さらに、PX500シリーズもビジュアルグランプリサマーでの金賞受賞に続き、ビジュアルグランプリ2006でも、見事金賞を受賞した。プラズマテレビのステイタスを高め、さらなる普及に邁進するパナソニック。同社パナソニックマーケティング本部・本部長の牛丸俊三氏に受賞の感想を聞く。
松下電器産業(株)
常務役員 パナソニックマーケティング本部 本部長
牛丸俊三氏
ビエラの快走でお客様、お店、業界の「三方良し」を実現
インタビュアー:(株)音元出版社長 和田光征
テレビ需要の第4の波をリードしたビエラ
―― TH-65PX500の特別金賞、PX-500シリーズの金賞受賞、おめでとうございます。
牛丸氏(以下敬称略) ありがとうございます。2002年6月の「プラズマリゾート」の発表会の席上で、テレビを大型化・薄型化することで家族のリユニオンを実現していきたいというお話をさせていただきました。ばらばらになってしまった家族がプラズマの前に集まって会話をするようになる。それが現実になってきました。私は日本のお客様に喜んでいただこうということで、プラズマに一生懸命取り組んできました。そのビエラが、非常に高い評価をいただけたことを大変うれしく思います。
―― テレビを起爆剤にしてデジタルAV市場が大きく伸びてきましたからね。
牛丸 AV商品はデジタル家電の成長によって大きく市場規模が伸びてきています。その結果、今年の上期には、プラズマテレビ、液晶テレビ、DVDレコーダー、デジタルスチルカメラの4品目を合わせたデジタル家電のウエイトが、AV市場全体の74%を占めるまでになってきました。デジタル家電の伸びはAV商品全体の需要を大きく持ち上げました。そして今後、さらに拡大していくことが見込まれています。
―― 松下電器では新しいテレビの世界を実現するために2年前に「ビエラ」のブランドを立ち上げられました。
牛丸 ビエラの歴史を振り返りますと、2003年8月21日に「ビエラ」というブランドを発表させていただきました。その時に私たちはテレビの需要に第4の波が来ることを予想していました。「白黒テレビ」、「カラーテレビ」、「大画面テレビ」に続いて、「薄型・デジタル・大画面」という3つのキーワードで今までよりも大きな波が確実にやってくる。今後、テレビは台数ではなく枚数で呼べる時代になるという確信がありました。そのテレビ需要の第4の波をリードしていこうということで立ち上げたのが「ビエラ」ブランドでした。そして、私どもの期待以上にこの波が大きくなってきています。これが、今のビエラとテレビの歴史です。その結果、おかげさまでビエラは、圧倒的なトップブランドに育ってきました。
プラズマは大画面テレビのグローバルスタンダード
―― 薄型テレビはテレビの平均単価を大きく上げました。
牛丸 業界全体で見ると2002年の6.8万円に対して2005年度上期で11.1万円と1.5倍強となっています。これによって業界全体が大きく伸びてきました。これは第4の波が大変大きく貢献しているということです。その中で当社は業界の平均以上の伸びとなっています。2002年度の約8万円から2005年度上期で約14万円となり、1.8倍です。なぜ私どものビエラが業界の平均よりも高い単価アップを実現できているかというと、画質の良さに加え、テレビの高付加価値化を推し進めているからです。パナソニックでは、これからのテレビはホームネットワークの中心になっていくという考え方でビエラを展開してきました。これがお客様からの理解を得て、高額な商品も売れているということです。
―― 「TH-65PX500」では、65V型のフルスペックハイビジョンを100万円を切る店頭価格で実現された点にも驚かされます。
牛丸 当社が10年前に販売していた36V型の「ハイビジョンヨコヅナ TH-36HV30」の定価は税別で70万円もしていました。32型の通常画質タイプ「ヨコヅナ TH-32WG30」でも定価で29万円もしていました10年前と比較しても薄型テレビは非常にお買い求めやすくなってきています。冒頭で薄型テレビで家族のリユニオンを実現したいという話をさせていただきました。そのためには、ある程度、値段が安くなることが必要です。
―― それによってさらにテレビの大画面化を進みますね。
牛丸 市場ではテレビの大画面化の流れは、ますます加速しています。30V型以上の市場で37V型以上が占める割合は台数ベースで44%でした。これが2007年には6割以上にまで高まっていくと予測しています。今後は、42V型、50V型が中心になっていくと見ています。その大画面テレビでは、世界的にプラズマが主力になってきています。日本では液晶テレビもある程度頑張っていますが、世界ではプラズマが、大画面テレビのグローバルスタンダードになっています。米国でもとうとう今年の7月に、プラズマテレビがリアプロジェクションテレビを抜きました。そんな中で今回のビジュアルグランプリで特別金賞をいただいた65V型を投入しました。
―― 「THΙ65PX500」の販売状況はいかがでしょうか。
牛丸 発売前に年間販売台数を1.2万台と想定していましたが、それを大幅に上回るご注文をいただいています。ご販売店様からの受注だけで5000台を超え、流通からの要望に応えきれていない状態です。当社では、今、増産に次ぐ増産に取り組んでいます。年末の紅白歌合戦をこれで見たいという方が多いので、12月31日まで出荷し続けます。何とか年内に3000台以上を供給していきたいと思っています。
PANASONIC
プラズマテレビ
TH-65PX500
¥OPEN(予想実売価格99万円前後)
プラズマテレビ市場で快進撃が続くビエラの頂点モデル。世界初の65V型のフルスペックハイビジョンテレビを100万円を切る実売価格で実現。大画面高精細プラズマテレビの世界を、一気に身近なものにした
PANASONIC
プラズマテレビ
VIERA PX500 シリーズ
TH-50PX500 ¥OPEN(予想実売価格65万円前後)
TH-42PX500 ¥OPEN(予想実売価格50万円前後)
TH-37PX500 ¥OPEN(予想実売価格40万円前後)
ビジュアルグランプリサマーの金賞獲得に引き続き、今回も金賞に輝いた。映画画質を徹底追求。さらに、使い勝手や省エネ性能なども向上。発売以来、市場で快走を続けている
<第2回インタビュー>
『Senka 21 2005年12月号より』
松下電器産業(株)
常務役員 パナソニックマーケティング本部 本部長
牛丸俊三氏
ビエラの快走でお客様、お店、業界の「三方良し」を実現
インタビュアー:(株)音元出版社長 和田光征
テレビ需要の第4の波をリードしたビエラ
―― TH-65PX500の特別金賞、PX-500シリーズの金賞受賞、おめでとうございます。
牛丸氏(以下敬称略) ありがとうございます。2002年6月の「プラズマリゾート」の発表会の席上で、テレビを大型化・薄型化することで家族のリユニオンを実現していきたいというお話をさせていただきました。ばらばらになってしまった家族がプラズマの前に集まって会話をするようになる。それが現実になってきました。私は日本のお客様に喜んでいただこうということで、プラズマに一生懸命取り組んできました。そのビエラが、非常に高い評価をいただけたことを大変うれしく思います。
―― テレビを起爆剤にしてデジタルAV市場が大きく伸びてきましたからね。
牛丸 AV商品はデジタル家電の成長によって大きく市場規模が伸びてきています。その結果、今年の上期には、プラズマテレビ、液晶テレビ、DVDレコーダー、デジタルスチルカメラの4品目を合わせたデジタル家電のウエイトが、AV市場全体の74%を占めるまでになってきました。デジタル家電の伸びはAV商品全体の需要を大きく持ち上げました。そして今後、さらに拡大していくことが見込まれています。
―― 松下電器では新しいテレビの世界を実現するために2年前に「ビエラ」のブランドを立ち上げられました。
牛丸 ビエラの歴史を振り返りますと、2003年8月21日に「ビエラ」というブランドを発表させていただきました。その時に私たちはテレビの需要に第4の波が来ることを予想していました。「白黒テレビ」、「カラーテレビ」、「大画面テレビ」に続いて、「薄型・デジタル・大画面」という3つのキーワードで今までよりも大きな波が確実にやってくる。今後、テレビは台数ではなく枚数で呼べる時代になるという確信がありました。そのテレビ需要の第4の波をリードしていこうということで立ち上げたのが「ビエラ」ブランドでした。そして、私どもの期待以上にこの波が大きくなってきています。これが、今のビエラとテレビの歴史です。その結果、おかげさまでビエラは、圧倒的なトップブランドに育ってきました。
プラズマは大画面テレビのグローバルスタンダード
―― 薄型テレビはテレビの平均単価を大きく上げました。
牛丸 業界全体で見ると2002年の6.8万円に対して2005年度上期で11.1万円と1.5倍強となっています。これによって業界全体が大きく伸びてきました。これは第4の波が大変大きく貢献しているということです。その中で当社は業界の平均以上の伸びとなっています。2002年度の約8万円から2005年度上期で約14万円となり、1.8倍です。なぜ私どものビエラが業界の平均よりも高い単価アップを実現できているかというと、画質の良さに加え、テレビの高付加価値化を推し進めているからです。パナソニックでは、これからのテレビはホームネットワークの中心になっていくという考え方でビエラを展開してきました。これがお客様からの理解を得て、高額な商品も売れているということです。
―― 「TH-65PX500」では、65V型のフルスペックハイビジョンを100万円を切る店頭価格で実現された点にも驚かされます。
牛丸 当社が10年前に販売していた36V型の「ハイビジョンヨコヅナ TH-36HV30」の定価は税別で70万円もしていました。32型の通常画質タイプ「ヨコヅナ TH-32WG30」でも定価で29万円もしていました10年前と比較しても薄型テレビは非常にお買い求めやすくなってきています。冒頭で薄型テレビで家族のリユニオンを実現したいという話をさせていただきました。そのためには、ある程度、値段が安くなることが必要です。
―― それによってさらにテレビの大画面化を進みますね。
牛丸 市場ではテレビの大画面化の流れは、ますます加速しています。30V型以上の市場で37V型以上が占める割合は台数ベースで44%でした。これが2007年には6割以上にまで高まっていくと予測しています。今後は、42V型、50V型が中心になっていくと見ています。その大画面テレビでは、世界的にプラズマが主力になってきています。日本では液晶テレビもある程度頑張っていますが、世界ではプラズマが、大画面テレビのグローバルスタンダードになっています。米国でもとうとう今年の7月に、プラズマテレビがリアプロジェクションテレビを抜きました。そんな中で今回のビジュアルグランプリで特別金賞をいただいた65V型を投入しました。
―― 「THΙ65PX500」の販売状況はいかがでしょうか。
牛丸 発売前に年間販売台数を1.2万台と想定していましたが、それを大幅に上回るご注文をいただいています。ご販売店様からの受注だけで5000台を超え、流通からの要望に応えきれていない状態です。当社では、今、増産に次ぐ増産に取り組んでいます。年末の紅白歌合戦をこれで見たいという方が多いので、12月31日まで出荷し続けます。何とか年内に3000台以上を供給していきたいと思っています。
PANASONIC
TH-65PX500
¥OPEN(予想実売価格99万円前後)
プラズマテレビ市場で快進撃が続くビエラの頂点モデル。世界初の65V型のフルスペックハイビジョンテレビを100万円を切る実売価格で実現。大画面高精細プラズマテレビの世界を、一気に身近なものにした
PANASONIC
VIERA PX500 シリーズ
TH-50PX500 ¥OPEN(予想実売価格65万円前後)
TH-42PX500 ¥OPEN(予想実売価格50万円前後)
TH-37PX500 ¥OPEN(予想実売価格40万円前後)
ビジュアルグランプリサマーの金賞獲得に引き続き、今回も金賞に輝いた。映画画質を徹底追求。さらに、使い勝手や省エネ性能なども向上。発売以来、市場で快走を続けている
<第2回インタビュー>
『Senka 21 2005年12月号より』