“家ナカ”需要を取り込め
ディズニー、今夏以降の新商品説明会を実施 - BD市場拡大に向けた課題も指摘
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメントは、ディーラー向けに2009年春夏の商品説明会を開催した。
説明会では、日本代表の塚越隆行氏が最初に登壇。今年の商品展開戦略などについてコメントした。
冒頭で「店頭に訪れるユーザーに楽しんでもらえるよう、作品の品揃えやプロモーションにさらに力を入れていきたい」と語った塚越氏は、続けてライトユーザーの取り込みにも注力していくことも明かした。
塚越氏によれば、同社ではこれまで作品単位での提案を行ってきたが、今後はこれに加えて新たな試みを行うという。「例えば、“映画館で映画を観る”のは当たり前のこと。これを“家で映画を観る”というようなことを分かりやすく訴求していく」。「来店するユーザーに楽しみを提供し、ライトユーザーに映像を楽しむということを提案したい。今後発売を控える強い作品でマーケットを活性化してさらに盛り上げていきたい」と語った。
塚越氏に続いては、同社マーケティングエグゼクティブ・ディレクターの高橋雅美氏が登壇。今夏のセールスプロモーション戦略についてを説明した。
高橋氏は昨今の世界的な不況に触れ、「クッキング・トイやニンテンドーWii、デジタルフォトフレームなど、いわゆる“家ナカ(いえなか)”と言われる、家で楽しむコンテンツの人気は拡大傾向にある」と消費動向に言及。こうした現状を受け「Disney @ HOME Brings FAMILY TOGETHER」という戦略を掲げマーケットを育成、拡大していくと発表した。
同戦略は、家で楽しむコンテンツニーズの拡大という近年の消費傾向と、誰もが楽しめるコンテンツを提供できるディズニーブランドの強みから立案したもの。家庭でのイベントとして、一緒にディズニーのブルーレイやDVDを観ると特別な時間が生まれるという、新しいライフスタイルを提案するという。
ここで高橋氏は世界各地でのディズニー作品の視聴傾向についても言及。2-11歳の子供がいる家庭におけるDVD1枚あたりの鑑賞機会が、他社作品に比べてアメリカで300%、日本では320%、イギリスでは367%という高い頻度となっていることを説明し、同社の作品が、家族で観られる機会が圧倒的に多いことを説明。ディズニー作品は家族で楽しむコンテンツとして最適であるとアピールした。
さらに高橋氏は同戦略について、今夏は「夏も、涼しく“おうちシアター”」とのキャッチコピーを用いて展開していくことも説明。今後発売を控えるものだけでなく、全作品を対象にしたブランドキャンペーンを実施するとともに、全てのソフトユーザーに家でBD・DVDを楽しむライフスタイルの普及を推進する「ディズニー“おうちシアター”プロジェクト」も展開すると説明した。
続いて、同社マーケティング シニア・マネージャーの井上倫明氏が登壇。「ウォーリー」(関連ニュース)や「ピノキオ プラチナ・エディション」(関連ニュース)など今後に発売を控える作品の詳細について紹介した。
「ピノキオ プラチナ・エディション」は、同内容のBDとDVDをセットにした「ブルーレイ・プラス・DVDセット」も発売されるが、この狙いについて井上氏は「現在はDVDしか視聴していないが、BDへの乗り換えにも興味を持ち始めているユーザーや、家庭ではBDで視聴して、車やポータブルDVDなど外出先でも気軽にコンテンツを楽しみたいユーザー層へ配慮した」と説明した。
作品説明に続いて井上氏は、今冬に実施した「ディズニークリスマス@ホーム」キャンペーンの成果についても報告。キャンペーンを行った2008年は、2007年に比べて年末の売り上げが123%向上したことを紹介。
さらに、「Disney @ HOME 夏も、涼しく“おうちシアター”」戦略についても言及。「ディズニー“おうちシアター”プロジェクト」の一環として、ユーザーが家でBD・DVDを楽しんでいる映像や写真を募集し優秀作品に賞品をプレゼントするキャンペーンなどを行うことを発表した。
同キャンペーンの第1弾は「ブルーレイ/DVDを見る時の我が家の“必須アイテム”」をテーマに4月22日から6月末まで実施。終了後も、テーマを変えて定期的にキャンペーンを行っていくという。
そして説明会の最後には、同社セールス エグゼクティブ・ディレクターの山内康裕氏が登場。「Disney @ HOME」キャンペーンを今後も長期的に実施していくことなどを説明した。
山内氏はその目的を「ユーザー層の拡大にある」とコメント。「現在の市場は8%のユーザーが7割の売り上げシェアを占めている状態だ」と現況を明かし、「一部の映像ファン中心のマーケットを、それぞれの立場で様々な方向へ拡大していくことが必要なのではないか」と、BDやDVDを取り巻く環境について提言。同社としてはキャンペーンなどによってファミリー層の拡大を狙っていきたいと語った。
また、続いてBDソフト市場についても言及。「残念ながら、現在はディーラーの方々にとってBDはビジネス上で貢献度が高いとは言えないかもしれない」としながらも、ハードの普及が加速度的に進んでいることに触れ、「戦略的に取り組むべきアイテムであると考えて頂きたい」と、今後のBDソフト市場をディーラーとともに育成する意欲を明確に示した。
山内氏はこれに関連して、「現在、BDハードを持っているユーザーは主にテレビ番組の録画に使っているようだ」と、ハードの普及とソフトの売り上げが比例していない現状があることも明かした。
「録画機能のことばかりでなく、高画質・高音質のソフトを家庭で楽しめることをもっと訴求して欲しい」とハードメーカーの戦略について意見し、「我々ソフトメーカーはラインナップの充実や楽しみ方の訴求がもっと必要と感じている」と、ともに努力しながらBD市場を拡大させることの重要性を指摘した。「ディズニーとしても、できる限りのタイトルのBD化を進めていく」と今後の方向性についても語り、説明会を締めくくった。
説明会では、日本代表の塚越隆行氏が最初に登壇。今年の商品展開戦略などについてコメントした。
冒頭で「店頭に訪れるユーザーに楽しんでもらえるよう、作品の品揃えやプロモーションにさらに力を入れていきたい」と語った塚越氏は、続けてライトユーザーの取り込みにも注力していくことも明かした。
塚越氏によれば、同社ではこれまで作品単位での提案を行ってきたが、今後はこれに加えて新たな試みを行うという。「例えば、“映画館で映画を観る”のは当たり前のこと。これを“家で映画を観る”というようなことを分かりやすく訴求していく」。「来店するユーザーに楽しみを提供し、ライトユーザーに映像を楽しむということを提案したい。今後発売を控える強い作品でマーケットを活性化してさらに盛り上げていきたい」と語った。
塚越氏に続いては、同社マーケティングエグゼクティブ・ディレクターの高橋雅美氏が登壇。今夏のセールスプロモーション戦略についてを説明した。
高橋氏は昨今の世界的な不況に触れ、「クッキング・トイやニンテンドーWii、デジタルフォトフレームなど、いわゆる“家ナカ(いえなか)”と言われる、家で楽しむコンテンツの人気は拡大傾向にある」と消費動向に言及。こうした現状を受け「Disney @ HOME Brings FAMILY TOGETHER」という戦略を掲げマーケットを育成、拡大していくと発表した。
同戦略は、家で楽しむコンテンツニーズの拡大という近年の消費傾向と、誰もが楽しめるコンテンツを提供できるディズニーブランドの強みから立案したもの。家庭でのイベントとして、一緒にディズニーのブルーレイやDVDを観ると特別な時間が生まれるという、新しいライフスタイルを提案するという。
ここで高橋氏は世界各地でのディズニー作品の視聴傾向についても言及。2-11歳の子供がいる家庭におけるDVD1枚あたりの鑑賞機会が、他社作品に比べてアメリカで300%、日本では320%、イギリスでは367%という高い頻度となっていることを説明し、同社の作品が、家族で観られる機会が圧倒的に多いことを説明。ディズニー作品は家族で楽しむコンテンツとして最適であるとアピールした。
さらに高橋氏は同戦略について、今夏は「夏も、涼しく“おうちシアター”」とのキャッチコピーを用いて展開していくことも説明。今後発売を控えるものだけでなく、全作品を対象にしたブランドキャンペーンを実施するとともに、全てのソフトユーザーに家でBD・DVDを楽しむライフスタイルの普及を推進する「ディズニー“おうちシアター”プロジェクト」も展開すると説明した。
続いて、同社マーケティング シニア・マネージャーの井上倫明氏が登壇。「ウォーリー」(関連ニュース)や「ピノキオ プラチナ・エディション」(関連ニュース)など今後に発売を控える作品の詳細について紹介した。
「ピノキオ プラチナ・エディション」は、同内容のBDとDVDをセットにした「ブルーレイ・プラス・DVDセット」も発売されるが、この狙いについて井上氏は「現在はDVDしか視聴していないが、BDへの乗り換えにも興味を持ち始めているユーザーや、家庭ではBDで視聴して、車やポータブルDVDなど外出先でも気軽にコンテンツを楽しみたいユーザー層へ配慮した」と説明した。
作品説明に続いて井上氏は、今冬に実施した「ディズニークリスマス@ホーム」キャンペーンの成果についても報告。キャンペーンを行った2008年は、2007年に比べて年末の売り上げが123%向上したことを紹介。
さらに、「Disney @ HOME 夏も、涼しく“おうちシアター”」戦略についても言及。「ディズニー“おうちシアター”プロジェクト」の一環として、ユーザーが家でBD・DVDを楽しんでいる映像や写真を募集し優秀作品に賞品をプレゼントするキャンペーンなどを行うことを発表した。
同キャンペーンの第1弾は「ブルーレイ/DVDを見る時の我が家の“必須アイテム”」をテーマに4月22日から6月末まで実施。終了後も、テーマを変えて定期的にキャンペーンを行っていくという。
そして説明会の最後には、同社セールス エグゼクティブ・ディレクターの山内康裕氏が登場。「Disney @ HOME」キャンペーンを今後も長期的に実施していくことなどを説明した。
山内氏はその目的を「ユーザー層の拡大にある」とコメント。「現在の市場は8%のユーザーが7割の売り上げシェアを占めている状態だ」と現況を明かし、「一部の映像ファン中心のマーケットを、それぞれの立場で様々な方向へ拡大していくことが必要なのではないか」と、BDやDVDを取り巻く環境について提言。同社としてはキャンペーンなどによってファミリー層の拡大を狙っていきたいと語った。
また、続いてBDソフト市場についても言及。「残念ながら、現在はディーラーの方々にとってBDはビジネス上で貢献度が高いとは言えないかもしれない」としながらも、ハードの普及が加速度的に進んでいることに触れ、「戦略的に取り組むべきアイテムであると考えて頂きたい」と、今後のBDソフト市場をディーラーとともに育成する意欲を明確に示した。
山内氏はこれに関連して、「現在、BDハードを持っているユーザーは主にテレビ番組の録画に使っているようだ」と、ハードの普及とソフトの売り上げが比例していない現状があることも明かした。
「録画機能のことばかりでなく、高画質・高音質のソフトを家庭で楽しめることをもっと訴求して欲しい」とハードメーカーの戦略について意見し、「我々ソフトメーカーはラインナップの充実や楽しみ方の訴求がもっと必要と感じている」と、ともに努力しながらBD市場を拡大させることの重要性を指摘した。「ディズニーとしても、できる限りのタイトルのBD化を進めていく」と今後の方向性についても語り、説明会を締めくくった。