<山本敦のAV進化論>第5回
進化するBluetoothスピーカー、注目4モデルの音質・機能を検証する
アプリでは音楽プレーヤー機能やスピーカー本体のカスタマイズ機能が利用できる。スマートフォンに保存している音楽をアーティスト単位やプレイリスト単位で読み込んで、独自のUIで表示しながら快適に操作できる。日本ではまだサービスが提供されていないSpotifyやDeezerなど音楽ストリーミングのプレイリストを読み込んでアプリで再生することも可能だ。
サウンドは驚くほどパワフルだ。解像力に優れたクリアな中高域が持ち味と感じる。ボーカルものは自然でストレートな声の再現がとても心地良い。オーケーストラも非常にワイドレンジで、楽器の音に温もりがある。
独自開発のDSPにより、どの音量で聴いても最適なサウンドに調整してくれる。実際にボリュームを下げても、例えばロックのベースやリズムセクションがか弱くなってしまうことなく、芯の力強さは失われない。反対にボリュームを上げていっても歪みやノイズが生まれず、ソースの持っているエッセンスを正確なままに再現してくれる。旅先などに持ち歩いて、あまり大きな音量が出せない外出先などで音楽を聴く際には重宝すると思う。
さらに「LIVE AUDIO」機能を試してみる。アプリからも機能のON/OFFが操作できる。ONにしてみると、特に縦横方向へ音場がワイドに広がる。ライブもののソースでは効果絶大だが、立体感の表現がとても自然なので、それ以外の様々な音楽ソースにもよい効果をもたらす機能だ。
本体ファームウェアは、JAWBONEのWebサービスのアカウントを作成後、PCにアプリケーション「JAWBONEアップデータ」をインストールし、スピーカーをUSB経由でつないで更新する。ペアリングの操作などを助けてくれるボイスナビゲーション機能を搭載しているのだが、その言語設定などもPCアプリケーション経由で行うことができる。今後の機能追加も楽しみな“進化するスピーカー”だ。
■ユニークな「2倍にする」機能を搭載:UltimateEars「BOOM」
ロジクールが扱う米Ultimate EarsのBluetoothスピーカー「UE BOOM」(関連ニュース)。円筒形の打楽器のような独特なデザインのボディには、38mmフルレンジドライバーと50mmパッシブラジエーターを2基ずつ搭載。360度の音場感を実現した。本機も全6色のカラーバリエーションが揃う。
実物の大きさはM〜Lサイズのタンブラーぐらいと表現すればイメージがわきやすいだろうか。JAWBONEのMINI JAMBOXほど軽量ではないが、スマートフォンと一緒にカバンにいれて持ち歩くのにも無理はない。本体の表面にはプラズマコートを施しており、防水・防塵対応も抜かりない。NFCやハンズフリー通話など対応する機能は豊富だ。内蔵バッテリーは約3.4時間でフル充電となり、連続再生時間は15時間まで。1台のスピーカーに最大2台のBluetooth対応プレーヤーが同時接続できる。