評論家が本気で検証
【実験】ダイソー100円グッズでオーディオの音はどれだけ良くなる? − 剣山登場編 −
オーディオへ入ってきてくれた若い人たちは、「アクセサリーなんかで耳に分かるほど音が変わるの?」という人もいるだろう。しかし、アクセサリーというのは時にオーディオ装置全体の表現を左右してしまうくらいの影響力を持つのだ。現に、ちょっとした機器が買えるくらいのプライスタグがつけられた製品も少なくない。
「でも、そんな高いものは買えないよ」とおっしゃるならば、よろしい、自他共に認める“安物好き”の私が、機器の音質を大きく左右するグッズをご紹介するとしよう。昨今は100円ショップも大型化が進み、数多くのジャンルに気の遠くなるような製品数が並べられているが、そこからオーディオアクセサリーとして使えるものをピックアップしてみよう、というわけだ。
1時間ほど錦糸町の「ザ・ダイソー」を巡り、かき集めてきたアクセサリー候補は13製品、数にして39個(4,212円/税込)。脚の下へ敷くインシュレーター、シャーシの振動を抑える防振グッズ、PCオーディオ用に冷却グッズなども用意してみた。また、あえて「音の悪い」グッズも買い込んできた。さて、どういう音になることやら。早速実験を開始しよう。
■床ドン対策兵器「洗濯機用ガタゴト防音マット」
まず最初にチェックしたのは「洗濯機用ガタゴト防音マット」だ。EVA樹脂製と書いてあるから、木工ボンドの主成分たる酢酸ビニルとエチレンの重合体である。極めて軽く、そこそこの強度はあるが表面は少し柔らかい。
アンプの下へ敷いてみたが、本来ガッチリとしていたアンプのサウンドが、いくらか気の抜けたような表情となる。ボリューム感も少し下がった。しっかりと炊いたご飯とポン菓子の違いといえばやや大げさだが、若干そういう風合いを感じさせる。洗濯機のガタゴト音にはよく効くのであろう。しかし、オーディオ的にはもう少し芯のある音の方が好ましいと思わざるを得ない。S/N感が向上するなど、決して欠点ばかりというわけではないのだが・・・。
■コルク製は大体オシャレ「ナチュラルコルクコースター」
続いて、コルク製の「ナチュラルコルクコースター」を聴いてみよう。同じく、アンプの脚の下へ敷く。10mm厚くらいだった防音マットに比べ、こちらは3〜4mm厚くらいか。サイズはほぼ同じとみてよい。
音楽を聴き始めたが、先のガタゴト防音マットに比べると、音はしゃっきりと澄んでよく伸び、音楽本来のバランスに近くなる。いろいろなジャンルの音楽を聴いているが、ジャンルを選ばず割合と音楽の美味しいところを引っ張り出してくれるようなイメージがある。もう亡くなられて20年になる評論家の沢村とおる氏が「コルクは音質的に一番ニュートラルな素材じゃないかと思うんだよ」とおっしゃっていたことが、いまさらながらにして思い出された。
しかし1点だけ、低域方向が少しだけソフトなのが気にかかる。これは、このコルク・コースターが少し分厚すぎるのが原因だろうと思うのだ。ホームセンターには0.5〜1mm厚のコルクシートを置いてある店があるから、見つけられたら一度聴き比べてみるとよいだろう。意外と大きな差に驚かれること請け合いである。
■取材後に割れた「ぐい呑み」
お次は、分厚いガラス製の「ぐい呑み」を見つけたので、これをインシュレーターにしてみよう。最初の一音が出た瞬間、あっけに取られた。
「でも、そんな高いものは買えないよ」とおっしゃるならば、よろしい、自他共に認める“安物好き”の私が、機器の音質を大きく左右するグッズをご紹介するとしよう。昨今は100円ショップも大型化が進み、数多くのジャンルに気の遠くなるような製品数が並べられているが、そこからオーディオアクセサリーとして使えるものをピックアップしてみよう、というわけだ。
1時間ほど錦糸町の「ザ・ダイソー」を巡り、かき集めてきたアクセサリー候補は13製品、数にして39個(4,212円/税込)。脚の下へ敷くインシュレーター、シャーシの振動を抑える防振グッズ、PCオーディオ用に冷却グッズなども用意してみた。また、あえて「音の悪い」グッズも買い込んできた。さて、どういう音になることやら。早速実験を開始しよう。
■床ドン対策兵器「洗濯機用ガタゴト防音マット」
まず最初にチェックしたのは「洗濯機用ガタゴト防音マット」だ。EVA樹脂製と書いてあるから、木工ボンドの主成分たる酢酸ビニルとエチレンの重合体である。極めて軽く、そこそこの強度はあるが表面は少し柔らかい。
アンプの下へ敷いてみたが、本来ガッチリとしていたアンプのサウンドが、いくらか気の抜けたような表情となる。ボリューム感も少し下がった。しっかりと炊いたご飯とポン菓子の違いといえばやや大げさだが、若干そういう風合いを感じさせる。洗濯機のガタゴト音にはよく効くのであろう。しかし、オーディオ的にはもう少し芯のある音の方が好ましいと思わざるを得ない。S/N感が向上するなど、決して欠点ばかりというわけではないのだが・・・。
■コルク製は大体オシャレ「ナチュラルコルクコースター」
続いて、コルク製の「ナチュラルコルクコースター」を聴いてみよう。同じく、アンプの脚の下へ敷く。10mm厚くらいだった防音マットに比べ、こちらは3〜4mm厚くらいか。サイズはほぼ同じとみてよい。
音楽を聴き始めたが、先のガタゴト防音マットに比べると、音はしゃっきりと澄んでよく伸び、音楽本来のバランスに近くなる。いろいろなジャンルの音楽を聴いているが、ジャンルを選ばず割合と音楽の美味しいところを引っ張り出してくれるようなイメージがある。もう亡くなられて20年になる評論家の沢村とおる氏が「コルクは音質的に一番ニュートラルな素材じゃないかと思うんだよ」とおっしゃっていたことが、いまさらながらにして思い出された。
しかし1点だけ、低域方向が少しだけソフトなのが気にかかる。これは、このコルク・コースターが少し分厚すぎるのが原因だろうと思うのだ。ホームセンターには0.5〜1mm厚のコルクシートを置いてある店があるから、見つけられたら一度聴き比べてみるとよいだろう。意外と大きな差に驚かれること請け合いである。
■取材後に割れた「ぐい呑み」
お次は、分厚いガラス製の「ぐい呑み」を見つけたので、これをインシュレーターにしてみよう。最初の一音が出た瞬間、あっけに取られた。