君なら何を勧める?
いま、秋山澪が着けているヘッドホンは? ガチで『澪ホン2021』を(勝手に)考えた
十年一昔。世の中は絶えず移り変わり続けており、ことにテクノロジーの進化などはまさに顕著な例である。スマートフォンやゲームグラフィックスの変遷など、日常生活の中でも実感する場面は多い。
それはパーソナルオーディオの歴史においても例外ではなく、この10年でオーディオシーンは大きな動きを見せたといっても過言ではないだろう。
ハイレゾの浸透、高性能DAPの普及、ハイエンド製品の台頭。デジタルオーディオの方向性が2000年代に確立されたとするならば、2010年代はそれを正当に昇華させた10年であったと言えるはずだ。
そんな時代と時代の狭間、2009年頃のことだ。ヘッドホン界隈に発生した局所的なムーヴメントを皆さんは覚えておいでだろうか。それはもちろん……『澪ホン』である。いや、まあ、他にも色々あったと思うが。とりあえず今回は澪ホンの話をさせてください。
■あれから10年余り、いまだ印象的な『澪ホン』
今でこそアニメ作品との公式なコラボレーション製品が溢れている時代だが、当時はまだまだそういった流れも少なく、作中に登場するアイテムから作者やアニメーターがモチーフとした製品を探し、「このシーンで登場した◯◯ってこの製品じゃないか!?」と議論を重ねる『特定』の作業が盛り上がっていたような時代だ(今でもそういう動きはあるけど)。
澪ホンも、そんな流れの中で注目されたアイテムのひとつ。TVアニメ『けいおん!』第5話にて、登場人物の1人・秋山澪が自宅で音楽を聴いているシーン。彼女が身に着けているヘッドホンが、オーストリアの名門音響機器メーカー・AKGが誇る傑作モデル『K701』に酷似していたのだ。
今でこそ手に入りやすくなったK701だが、当時の市場売価は約8万円。現在ほど高級なイヤホン・ヘッドホンが多く登場する前の時代であることを考えると、オーディオに関心の無いアニメフリークへの衝撃は想像に難くない。『ちょwww澪が着けてるヘッドホン高すぎワロタwww』というスレッドがたくさん立っていたことだろう(調べてないけど、たぶんあった気がする)。
一方で硬派なオーディオファイル側からすると、「ニワカが騒ぎ立てやがって」と煙たがりたくなる気持ちもわかる。これは現在においてもあまり変わっていないが、やはりそのジャンルの本質的な部分とは違う入り口から関心を持った人というのは嫌悪されがちだ。加えて、アニメファンに対するステレオタイプな偏見もそれを後押ししているのだろう。しかし、新規流入無くして物事の継続はありえない。どのような形であっても新しい仲間を歓迎するような気持ちで受け入れてもらいたいと、僕も10年前から変わらずにそう思っている。
話が逸れたが、要は『十年一昔』なのだ。かつて話題を呼んだ澪ホンも今や昔。K701の発売自体からも16年が経過しており、流石に旧世代的な印象は拭えない。であるならば、今の時代ならではの新しい澪ホン……『澪ホン2021』を考えたっていいのではないだろうか? 考えましょうよ!!!!!
工藤(ライター) ということを僕が提唱してから、わずか数日でこのような場を設けていただきました。PHILE WEBさんの理解が早くて助かります。
押野(編集部員) いきなりこんなことを言われるとは思っていなくて困惑しました。
小野(編集部員) これはどういった企画なのでしょうか?
工藤 現在のヘッドホンシーンを踏まえて、今新たに『澪ホン』をセレクトするならどの機種になるのか? というのを話し合う会です。
成藤(編集部員) この場合、高校生の澪ちゃんに合わせて選ぶという認識で間違いないでしょうか? それとも、あれから作中においても10年が経過したという設定で考えるべきですか?
押野 状況を受け入れるのが早すぎる。
というわけで(?)、PHILE WEB編集部を巻き込んで『澪ホン2021』を(勝手に)考える企画がスタート。果たしてどんなヘッドホンが飛び出すのか!?
それはパーソナルオーディオの歴史においても例外ではなく、この10年でオーディオシーンは大きな動きを見せたといっても過言ではないだろう。
ハイレゾの浸透、高性能DAPの普及、ハイエンド製品の台頭。デジタルオーディオの方向性が2000年代に確立されたとするならば、2010年代はそれを正当に昇華させた10年であったと言えるはずだ。
そんな時代と時代の狭間、2009年頃のことだ。ヘッドホン界隈に発生した局所的なムーヴメントを皆さんは覚えておいでだろうか。それはもちろん……『澪ホン』である。いや、まあ、他にも色々あったと思うが。とりあえず今回は澪ホンの話をさせてください。
■あれから10年余り、いまだ印象的な『澪ホン』
今でこそアニメ作品との公式なコラボレーション製品が溢れている時代だが、当時はまだまだそういった流れも少なく、作中に登場するアイテムから作者やアニメーターがモチーフとした製品を探し、「このシーンで登場した◯◯ってこの製品じゃないか!?」と議論を重ねる『特定』の作業が盛り上がっていたような時代だ(今でもそういう動きはあるけど)。
澪ホンも、そんな流れの中で注目されたアイテムのひとつ。TVアニメ『けいおん!』第5話にて、登場人物の1人・秋山澪が自宅で音楽を聴いているシーン。彼女が身に着けているヘッドホンが、オーストリアの名門音響機器メーカー・AKGが誇る傑作モデル『K701』に酷似していたのだ。
今でこそ手に入りやすくなったK701だが、当時の市場売価は約8万円。現在ほど高級なイヤホン・ヘッドホンが多く登場する前の時代であることを考えると、オーディオに関心の無いアニメフリークへの衝撃は想像に難くない。『ちょwww澪が着けてるヘッドホン高すぎワロタwww』というスレッドがたくさん立っていたことだろう(調べてないけど、たぶんあった気がする)。
一方で硬派なオーディオファイル側からすると、「ニワカが騒ぎ立てやがって」と煙たがりたくなる気持ちもわかる。これは現在においてもあまり変わっていないが、やはりそのジャンルの本質的な部分とは違う入り口から関心を持った人というのは嫌悪されがちだ。加えて、アニメファンに対するステレオタイプな偏見もそれを後押ししているのだろう。しかし、新規流入無くして物事の継続はありえない。どのような形であっても新しい仲間を歓迎するような気持ちで受け入れてもらいたいと、僕も10年前から変わらずにそう思っている。
話が逸れたが、要は『十年一昔』なのだ。かつて話題を呼んだ澪ホンも今や昔。K701の発売自体からも16年が経過しており、流石に旧世代的な印象は拭えない。であるならば、今の時代ならではの新しい澪ホン……『澪ホン2021』を考えたっていいのではないだろうか? 考えましょうよ!!!!!
工藤(ライター) ということを僕が提唱してから、わずか数日でこのような場を設けていただきました。PHILE WEBさんの理解が早くて助かります。
押野(編集部員) いきなりこんなことを言われるとは思っていなくて困惑しました。
小野(編集部員) これはどういった企画なのでしょうか?
工藤 現在のヘッドホンシーンを踏まえて、今新たに『澪ホン』をセレクトするならどの機種になるのか? というのを話し合う会です。
成藤(編集部員) この場合、高校生の澪ちゃんに合わせて選ぶという認識で間違いないでしょうか? それとも、あれから作中においても10年が経過したという設定で考えるべきですか?
押野 状況を受け入れるのが早すぎる。
というわけで(?)、PHILE WEB編集部を巻き込んで『澪ホン2021』を(勝手に)考える企画がスタート。果たしてどんなヘッドホンが飛び出すのか!?