シャープ、2Kパネルで4K相当表示する“AQUOSクアトロン プロ”XL10

シャープは、「超解像 分割駆動エンジン」の搭載などによってフルHDパネルでも4K解像度相当の高精細表示を実現するという液晶テレビ“AQUOSクアトロン プロ”「XLシリーズ」5機種を11月30日より順次発売する。

・LC-80XL10（80型）￥OPEN（予想実売価格88万円前後）12月10日発売
・LC-70XL10（70型）￥OPEN（予想実売価格68万円前後）12月10日発売
・LC-60XL10（60型）￥OPEN（予想実売価格35万円前後）11月30日発売
・LC-52XL10（52型）￥OPEN（予想実売価格30万円前後）11月30日発売
・LC-46XL10（46型）￥OPEN（予想実売価格26万円前後）11月30日発売

地上デジタルチューナーを3基、BS/110度CSデジタルチューナーを2基搭載した液晶テレビで、フルHD対応AQUOSの最上位機種に位置づけられる。フルHDモデルでありながら、4Kアップコンバート回路を内蔵した新技術「超解像 分割駆動エンジン」や、4K映像信号に対応した画像処理LSI「新･AQUOS高画質マスターエンジン プロ」などを搭載している。また、「ハイブリッドキャスト」やMiracastなどにも対応している。

■1画素内に4つの輝度ピークを確保することで4K相当の高精細表示を実現

XL10シリーズの大きな特徴は、新技術「超解像 分割駆動エンジン」を搭載することにより、フルHDパネルで4K相当の高精細表示を実現した点。シャープによれば、「画面の高精細感は輝度ピークの数で決まる」ということに着目して開発された技術だという。

「超解像 分割駆動エンジン」は、独自の「4原色技術」を採用したフルHDパネルの1画素内で、明暗を縦横方向それぞれに分割した単位で駆動する。

緑と黄色は、人間が明るさを感じやすい＝比視感度が高い色とされる。一般的な赤･緑･青色のサブピクセルで構成される画素は、比視感度が高い緑が輝度ピークとなるが、同社の4原色技術では、赤･緑･青･黄色のサブピクセルの中で比視感度が高い緑色と黄色が輝度ピークとなり、1画素内に2つの輝度ピークを確保した構成としている。

本機では、4原色技術の画素配置内で輝度ピークを含む赤･緑･青色や、青･黄･赤色の組み合わせをそれぞれ独立して駆動させることにより、まず横方向の解像感を倍に向上させた。

加えて縦方向も、各色のサブピクセルを上下2つに分けて輝度レベルを制御する駆動方式MPD（マルチピクセルドライブ）技術を採用することで、1画素内に2つの輝度ピークを作り解像感を倍にしている。

これらにより、1画素内に縦横それぞれ2つずつ・計4つという4Kパネル相当の輝度ピーク数を実現したことで、フルHDパネルで4K（3,840×2,160画素）相当の高精細表示が行えるという仕組みだ。サブピクセルの並びは赤→緑→青→黄で、緑と黄色を隣り合わせずに分けた配置としており、「緑のサブピクセルを使った白表示」と「黄色のサブピクセルを使った白表示」の2種類の白黒の描き分けに対応している。