耐水性・速乾性をさらに高めて登場
よりハイグレードなレーベル面印刷が楽しめる − TDK Life on Recordブランド“写真画質DVD-R”の秘密
今回はイメーション(株)が発売したTDK Life on Recordブランドの新製品“写真画質DVD-R”の魅力に迫る。ライターの折原一也氏が、本製品の商品化に関わった各氏にインタビューを行い、最新ラインナップの魅力とコンセプトを訊ねた。
TDK Life on Recordブランドがラインナップする“写真画質DVD-R”に、この冬新製品が登場した(製品情報)。AV機器ユーザーであれば録画した番組の映像アーカイブに、PCのユーザーであればデータのバックアップにと、DVDメディアは今や最も身近な記録メディアのひとつである。メディアの記録性能だけでなく、一方で“レーベル面”のクオリティに注目してみると、インクジェットプリンタ対応ディスクの印刷クオリティはいまや大きな進化を遂げている。
今回はイメーション(株)にて、TDK Life on Recordブランドの商品企画を手がけるコンシューマ商品 マーケティング本部 プロダクトマネジメント部 メディアグループ スペシャリスト 光商品技術担当の渡邉学氏、コンシューマ商品 マーケティング本部 プロダクトマネジメント部 メディアグループ 荻田裕樹氏へのインタビューから、同社が取り組んできたインクジェットプリンタ対応技術と、“写真画質DVD-R”シリーズの進化の過程を紹介しよう。
■業界初の試みとして2003年に登場した“写真画質DVD-R”シリーズ
まずは“写真画質DVD-R”シリーズ登場の歴史を振り返ってみよう。当時はTDK(株)の元、「写真のように光沢感豊かなレーベル面印刷が可能な、ハイグレードなインクジェットプリンタ対応ディスク」をコンセプトに、1〜4倍速記録に対応したDVD-Rの最初のモデルが2003年に発売された。独自の優れたハードコート技術を取り入れ、今なお高いブランド力を持つ“超硬”シリーズの第2世代にあたるUVモデルの発売と同じ頃のことだ。
「当時も既にマットタイプのインクジェットプリンタ対応ディスクはありました。私たちとしては、そこに光沢感豊かな印刷が楽しめるディスクを横並びのラインナップとして設けるのではなく、“タテのラインナップ”となるハイグレードモデルとして位置づけたいと考え、ネーミングには相当な力を込めました。そして、通常のインクジェットプリンタ対応製品より高品位な、“写真画質のプリントが楽しめる”という思いを込めてシリーズ名を付けました」(渡邉氏)
開発・企画担当者の思いがこもったネーミングからもわかる通り、“超硬”シリーズに並ぶハイグレードモデルとしての期待を受けて、“写真画質DVD-R”は発売されている。レーベル面に印刷可能なディスクはCD-Rの頃から存在し、ユーザーの間で親しまれてきたが、旧来のインクジェットプリンタ対応ディスクは表面がザラザラしているマットタイプのものが多かった。ここに“光沢感”という新たな付加価値を加えたのが“写真画質DVD-R”だった。筆者も初めて“写真画質DVD-R”を手にしたとき、従来のインクジェットプリンタ対応のディスクでは灰色がかってしまった黒色が、非常にコントラスト感の高いグレードで印刷ができたことはとても印象深く記憶に残っている。
「当時、光沢タイプのインクジェットプリンタ対応ディスクを開発する際には、業務用途のケースに多かった“ディスクの重ね置き”をした際の貼り付きの課題や、それに伴うインクの剥離やゴミの混入の発生を防がなければならないという課題がありました。レーベル面に配置したインク受理層に、新開発のベタつかない素材を採用することで、光沢タイプのディスクを実現しました」と渡邉氏は初代“写真画質DVD-R”の誕生を振りかえる。
2005年に登場した第2世代のモデル以降は、DVDの書き込み速度の高速化対応と同時に、レーベル面にも新技術を導入していった。通常、インクジェットプリンタ対応ディスクに印刷をすると、やがて太陽光などでレーベル面が色あせてしまうという弱点があったが、2世代目モデルはそれを克服した。その後、色あせに強いインクをプリンタメーカーが大々的にPRすることになるが、ディスクの側からもユーザーの使い勝手に対応した格好だ。インクジェットプリンタ対応ディスクの新機軸として、ワイド印刷が可能な“写真画質DVD-R”も登場。このように次々と進化してきたハイグレードモデル“写真画質DVD-R”が、次世代の製品へと引き継がれていくのだ。
TDK Life on Recordブランドがラインナップする“写真画質DVD-R”に、この冬新製品が登場した(製品情報)。AV機器ユーザーであれば録画した番組の映像アーカイブに、PCのユーザーであればデータのバックアップにと、DVDメディアは今や最も身近な記録メディアのひとつである。メディアの記録性能だけでなく、一方で“レーベル面”のクオリティに注目してみると、インクジェットプリンタ対応ディスクの印刷クオリティはいまや大きな進化を遂げている。
今回はイメーション(株)にて、TDK Life on Recordブランドの商品企画を手がけるコンシューマ商品 マーケティング本部 プロダクトマネジメント部 メディアグループ スペシャリスト 光商品技術担当の渡邉学氏、コンシューマ商品 マーケティング本部 プロダクトマネジメント部 メディアグループ 荻田裕樹氏へのインタビューから、同社が取り組んできたインクジェットプリンタ対応技術と、“写真画質DVD-R”シリーズの進化の過程を紹介しよう。
■業界初の試みとして2003年に登場した“写真画質DVD-R”シリーズ
まずは“写真画質DVD-R”シリーズ登場の歴史を振り返ってみよう。当時はTDK(株)の元、「写真のように光沢感豊かなレーベル面印刷が可能な、ハイグレードなインクジェットプリンタ対応ディスク」をコンセプトに、1〜4倍速記録に対応したDVD-Rの最初のモデルが2003年に発売された。独自の優れたハードコート技術を取り入れ、今なお高いブランド力を持つ“超硬”シリーズの第2世代にあたるUVモデルの発売と同じ頃のことだ。
開発・企画担当者の思いがこもったネーミングからもわかる通り、“超硬”シリーズに並ぶハイグレードモデルとしての期待を受けて、“写真画質DVD-R”は発売されている。レーベル面に印刷可能なディスクはCD-Rの頃から存在し、ユーザーの間で親しまれてきたが、旧来のインクジェットプリンタ対応ディスクは表面がザラザラしているマットタイプのものが多かった。ここに“光沢感”という新たな付加価値を加えたのが“写真画質DVD-R”だった。筆者も初めて“写真画質DVD-R”を手にしたとき、従来のインクジェットプリンタ対応のディスクでは灰色がかってしまった黒色が、非常にコントラスト感の高いグレードで印刷ができたことはとても印象深く記憶に残っている。
「当時、光沢タイプのインクジェットプリンタ対応ディスクを開発する際には、業務用途のケースに多かった“ディスクの重ね置き”をした際の貼り付きの課題や、それに伴うインクの剥離やゴミの混入の発生を防がなければならないという課題がありました。レーベル面に配置したインク受理層に、新開発のベタつかない素材を採用することで、光沢タイプのディスクを実現しました」と渡邉氏は初代“写真画質DVD-R”の誕生を振りかえる。
2005年に登場した第2世代のモデル以降は、DVDの書き込み速度の高速化対応と同時に、レーベル面にも新技術を導入していった。通常、インクジェットプリンタ対応ディスクに印刷をすると、やがて太陽光などでレーベル面が色あせてしまうという弱点があったが、2世代目モデルはそれを克服した。その後、色あせに強いインクをプリンタメーカーが大々的にPRすることになるが、ディスクの側からもユーザーの使い勝手に対応した格好だ。インクジェットプリンタ対応ディスクの新機軸として、ワイド印刷が可能な“写真画質DVD-R”も登場。このように次々と進化してきたハイグレードモデル“写真画質DVD-R”が、次世代の製品へと引き継がれていくのだ。
次ページ最新“写真画質DVD-R”は「耐水性」「速乾性」をパワーアップ