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<山本敦のAV進化論 第42回>人気ヘッドホンとの相性もチェック

ウォークマン新旧フラグシップガチンコ対決!「NW-ZX2」&「NW-ZX1」を聴く

公開日 2015/02/04 11:54 山本 敦
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リニアPCM系のハイレゾ音源は最大192kHz/24bitまでの、WAV/AIFF/FLAC/ALAC形式のファイル再生に対応する。このあたりはZX1をそのまま引き継いでいる。筆者がZX1の頃から注目していたのは、アップルロスレス(ALAC)ファイルの再生にも対応しているところだ。iPodの時代からiTunesにALAC形式でせっせと貯め込んできたライブラリが、ウォークマンにドボンとドラッグ&ドロップするだけで楽しめるので、ポータブルオーディオプレーヤーをiPodからウォークマンに乗り換えることを検討されている方には注目してもらいたい。

ちなみにハイレゾ再生の基本的なところでは、ZX2もソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載。圧縮音源の高音域を補間してハイレゾ相当の高音質にアップグレードする「DSEE HX」は、ZX1ではファームウェア更新により提供されたが、ZX2は出荷時から搭載する。

本体のアルミシャーシは側面を緩やかなラウンドフォルムにした。ボタンは大型化し、凹面形状として操作性を高めている。ストラップホールは底面から側面に移動された(写真左側)

本体底部の比較。端子部分はともにリジッドなつくりになっている

ZX1のユーザーからは「もっとストレージ容量を増やして欲しい」「電池の持続時間を延ばして欲しい」という声も多く寄せられていたという。それぞれの課題に対してZX2は解を用意した。

ストレージはZX1と同容量となる128GBの内蔵メモリーのほかに、外部記憶媒体としてmicroSDカードが使えるようになっている。二つの媒体を足し合わせれば最大で256GBの大容量ストレージになり、より多くのアーカイブを一度に持ち歩くことができる。

底部にSDカードスロットを1基搭載。隣はWMポート

ZX1のように、内蔵メモリーしか持たないプレーヤーの場合、楽曲の追加や入れ替えを行う際に都度PCにケーブルでつながなければならないことを煩わしく感じる人も多いと思う。SDカードの場合も大抵はmicroSDを標準サイズに変換するためのアダプターが必要になるが、ウォークマンの電源を入れなくても楽曲の移行作業ができるので、手間が少し軽減されると思う。

バッテリーのタフネス設計については、バッテリーパック自体がZX1と比べて約2倍となる1,860mAhに大容量化された。ハイレゾファイルの再生時間は、192kHz/24bitのFLACファイルを再生した場合、ZX1の約16時間に対して、ZX2は約33時間とこちらもほぼ2倍に伸びている。丸1日以上音楽を聴きっぱなしにしても電池が無くならない計算だ。

実際に今回の取材でお借りした実機でテストを行っている最中も、3〜4日間充電せずに使ってもバッテリーが切れることがなかった。近頃はハイレゾをスマートフォンでも手軽に聴けるようになったが、常時通信系の機能にバッテリーを食われるスマートフォンに対して、電源をほぼ音楽再生のために使える音楽再生専用機の優位性はこんなところに生きてくる。


■ワイヤレスオーディオ再生も高音質になる「LDAC」に対応

ワイヤレスオーディオまわりでは、ソニーが独自にBluetoothの技術をベースに開発した新コーデック「LDAC」に対応した。

本体のBluetooth設定から、右下のアイコンをタップして「ワイヤレス再生モード」を選択

LDACかSBCかリスニングモードが選べる

Bluetoothの音楽再生プロファイル「A2DP」の標準コーデックである「SBC」は伝送ビットレートの上限が328kbpsなので、ロスレス伝送に対応していないゆえに、一度ダウンサンプリングした後に符号化する必要があった。LDACの場合は96kHz/24bitのハイレゾ音源をそのまま符号化して、Bluetoothの規格上限である1Mbpsに迫る最大990kbpsのビットレートでワイヤレス伝送ができるところに大きな差がある。

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