カメラやスピーカーのクオリティを確認
【レビュー】iPad Pro 9.7インチ、AV機能の実力をチェック
■4K動画撮影機能も装備した
今回のiPad Proでは、4K/30fpsの動画撮影も可能になった。試し撮りをしてみたが、4Kならではの解像感がしっかり感じられ、ある編集部員に見せたら「写真が動いているみたいですね」とコメントされた。4K動画を再生しながら、好きな位置をピンチインでズームできるのもよい。
iPad Proは大きいので、手持ちで動画を撮ると、けっこう手がプルプルして、筐体が細かく揺れる。撮影しながら「結構手ぶれしているなあ」と思っていたのだが、あとから動画を見てみるとほとんどぶれが感じられない。「動画撮影時の手ぶれ補正も強化した」とアップルのサイトに書かれているが、その言葉は本当だった。これはかなり強力だ。
■一昔前のBluetoothスピーカーより出来が良い?
そのほかAV機能では、内蔵スピーカーが大きく強化され、筐体の4隅にそれぞれスピーカーを装備したことも大きなトピックだ。
単純にスピーカーの数が増えたので音の迫力が増し、映画などを見るとかなり没入感が得られる。嬉しいのは、縦持ちと横持ちを自動的に検知し、それにあわせて左右の音量配分を変えて、ステレオ感を高めてくれることだ。ライトな海外ドラマなどなら、このサウンドクオリティで十分という方も多いだろう。
音楽を聴いてみても、音量を上げるとかなり迫力が得られ、解像感もまずまず。一昔前の数千円程度のBluetoothスピーカーの音より良いのでは、と思えるほどだ。当サイトの読者であれば高価なオーディオシステムを持っている方が多いと思うが、本体だけでこれだけの音が出たら、カジュアルに聴きたいときに重宝するだろう。
iPad Pro 9.7インチモデルのAV関連機能について、駆け足でチェックした。今回は触れなかったが、全体的な処理速度の向上はめざましく、すべての操作が快適に行える。またApple Pencilの書き味も素晴らしく、ワークスタイルが変わる可能性も強く感じた。このあたりについては、また別の機会にご紹介したい。