【特別企画】連続レポート第1回
サエクの最高峰オーディオケーブル「STRATOSPHERE」を聴く ー 圧巻の分解能、空間再現力
■PC-Triple C/EX導体を世界初採用したラインケーブル「SL-1」
アンバランスのインターコネクトケーブルSL-1も、スーパーストラタム構造には代わりはないが、こちらは導体にさらに贅が尽くされた。PC-Triple C単線を中心導体として、その外周を囲む導体にPC-Triple C/EXを世界で初めて採用しているのだ。このPC-Triple C/EXは、FCMとプロモーションワークスが共同で開発した、連結結晶無酸素銅のPC-Triple Cと5Nの純銀素材を使った2層構造の新たな音響用導体である。
くれぐれも申し添えておくが、このPC-Triple C/EXは、銅線に銀メッキ処理を施したものではない。わかりやすくいえば、5N銀のパイプにPC-Triple Cの線を通した2重構造になっているのだ。この構造は、銅に比べて導電性能に優れる銀の表皮効果を活用し、高周波伝送性能をより徹底させたものといっていい。
銀メッキ銅線の場合、厚さは1〜2μmm程度と非常に薄く、数十μmmの厚みとなるPC-Triple C/EXのような効果は到底得られない。銀の結晶構造がまったく異なり、ストレスレスの導電性能にはならないというのがサエクコマースの見解だ。銀の高伝導性がもたらす超高域信号伝送能力が可聴帯域外の再現性にプラスに働き、外周部の絶縁導体の表面積増大に伴うスーパーストラタム構造のコンセプトと合致、今日のハイレゾオーディオ時代にそれがマッチするのではというのが、設計の狙いである。
具体的な構造は、中低域用の中心導体の周囲に6本の高域用導体が同心円上に配置され ており、それぞれにPFA絶縁が施されている という点でSL-1と変わらない構造である。絹の介在、制振材入りポリオレフィンのシースの採用も同様。プラグ部はチャッキング機構を備えたもので、端子への確実なコンタクトを実現している。
小原氏の自宅リスニングルームにて試聴
■フラットかつワイドレンジ。飛び抜けた空間再現力を誇る「SL-1」
試聴は当方の自宅システムで実施。まずは既存のシステム環境で、D/Aコンバーターとプリアンプ間に「SL-1」を接続してテストを開始した。
超高域からローエンドまで、ビシッと肌理が整ったトーン。スムーズなエネルギーバランスには偏りがなく、フラットかつワイドレンジ。今回で3回目となるSL-1の試聴だが、やはり本ケーブルは只者ではないということを再認識した。
上記の第一印象と合わせて実感するのは、微細な音の実在感、描写のリアリティだ。聴き慣れたコンテンツから、こんなニュアンスがあったのかと新たな気付きがある。それにはいつも驚かされる。
さらにじっくり聴き込むと、空間再現力が図抜けているのがわかる。音場のクリアネス、見通しのよさが素晴らしいのだ。ここでもまた、耳タコのコンテンツにさらに奥行きや高さ情報があったことに驚嘆するのである。
女性ヴォーカルは瑞々しく、声の温もり、湿り気が感じられる。しかも音像がグッと前に出て伴奏との距離感も明瞭だ。クラシックでは、ローエンドのエネルギーが途方もなく、コントラバスの厚みに仰け反りそうになった。それでいてピアニシモは静謐感と繊細さが際立っている。能書きに偽りなく、この試聴でもハイレゾコンテンツのハイレゾらしさがしっかりと実感できた。
アンバランスのインターコネクトケーブルSL-1も、スーパーストラタム構造には代わりはないが、こちらは導体にさらに贅が尽くされた。PC-Triple C単線を中心導体として、その外周を囲む導体にPC-Triple C/EXを世界で初めて採用しているのだ。このPC-Triple C/EXは、FCMとプロモーションワークスが共同で開発した、連結結晶無酸素銅のPC-Triple Cと5Nの純銀素材を使った2層構造の新たな音響用導体である。
くれぐれも申し添えておくが、このPC-Triple C/EXは、銅線に銀メッキ処理を施したものではない。わかりやすくいえば、5N銀のパイプにPC-Triple Cの線を通した2重構造になっているのだ。この構造は、銅に比べて導電性能に優れる銀の表皮効果を活用し、高周波伝送性能をより徹底させたものといっていい。
銀メッキ銅線の場合、厚さは1〜2μmm程度と非常に薄く、数十μmmの厚みとなるPC-Triple C/EXのような効果は到底得られない。銀の結晶構造がまったく異なり、ストレスレスの導電性能にはならないというのがサエクコマースの見解だ。銀の高伝導性がもたらす超高域信号伝送能力が可聴帯域外の再現性にプラスに働き、外周部の絶縁導体の表面積増大に伴うスーパーストラタム構造のコンセプトと合致、今日のハイレゾオーディオ時代にそれがマッチするのではというのが、設計の狙いである。
具体的な構造は、中低域用の中心導体の周囲に6本の高域用導体が同心円上に配置され ており、それぞれにPFA絶縁が施されている という点でSL-1と変わらない構造である。絹の介在、制振材入りポリオレフィンのシースの採用も同様。プラグ部はチャッキング機構を備えたもので、端子への確実なコンタクトを実現している。
小原氏の自宅リスニングルームにて試聴
■フラットかつワイドレンジ。飛び抜けた空間再現力を誇る「SL-1」
試聴は当方の自宅システムで実施。まずは既存のシステム環境で、D/Aコンバーターとプリアンプ間に「SL-1」を接続してテストを開始した。
超高域からローエンドまで、ビシッと肌理が整ったトーン。スムーズなエネルギーバランスには偏りがなく、フラットかつワイドレンジ。今回で3回目となるSL-1の試聴だが、やはり本ケーブルは只者ではないということを再認識した。
上記の第一印象と合わせて実感するのは、微細な音の実在感、描写のリアリティだ。聴き慣れたコンテンツから、こんなニュアンスがあったのかと新たな気付きがある。それにはいつも驚かされる。
さらにじっくり聴き込むと、空間再現力が図抜けているのがわかる。音場のクリアネス、見通しのよさが素晴らしいのだ。ここでもまた、耳タコのコンテンツにさらに奥行きや高さ情報があったことに驚嘆するのである。
女性ヴォーカルは瑞々しく、声の温もり、湿り気が感じられる。しかも音像がグッと前に出て伴奏との距離感も明瞭だ。クラシックでは、ローエンドのエネルギーが途方もなく、コントラバスの厚みに仰け反りそうになった。それでいてピアニシモは静謐感と繊細さが際立っている。能書きに偽りなく、この試聴でもハイレゾコンテンツのハイレゾらしさがしっかりと実感できた。