【特別企画】テクニクス「SL-1000R」で試す
アナログ周りにも効果を発揮! フルテック「NCF Booster」シリーズと電源ケーブルでグレードアップ検証
■プレーヤー電源ケーブルをThe Roxyに交換
空間を広げて倍音を一層引き出す
導体は銀コーティングしたα-OFCで、外径は10mm。ビル・エヴァンスでは全体に純度が上がり、高域に繊細な響きを感じさせつつ、低域のエネルギー感も高くなる。音像の間に空間があったが、それがさらに広くなり、音像の輪郭がすっきり。パガニーニではソロヴァイオリンの高域の倍音がより響きつつ、中域からのつながりも良くなる。サウンドステージ的にも前後の定位が明確に。演奏自体がキビキビした感じに。
■電源ケーブルのコネクター下にNCF Booster-Signal-Lを挿入
見通しが向上して定位も明確化する
ビル・エヴァンスでは空間の奥行きが深くなり、定位が明確に。サーフェスノイズが低くなったかのような感じ。食器が触れ合う音や、スネアのスプリングが鳴っている成分が克明に聴こえてくる。パガニーニでは付帯音が減少し、実に見通しがいい。解像度を10倍くらい上げた感じ。音の表面の凹凸がよく出てくる。ノイズフロアが低くなりつつ、力感は減っていない。
■フォノEQの電源ケーブルのコネクター下にNCF Boosterを設置
空間表現も音色もさらに向上
ビル・エヴァンスでは空間の奥行き、見通しの良さや分解能と、低域の沈み込み、音の太さが両立。ガヤが実によく聴こえてくるが、全体的なグルーヴ感も実に気持ちいい。パガニーニではオケ全体の立ち上がりのタイミングが合って、俊敏な感じ。ただし、テンポ感が速くなることはない。空間表現力といい、音色のアキュラシーといい、どんどん良くなっている。
■電源ボックスのプレーヤー電源プラグにNCF Booster-Braceを設置
音が前に出てニュアンスを増す
ビル・エヴァンスでは、サウンドステージ全体が手前に出て展開。ノイズフロアがさらに下がり、いろんなニュアンスが増している。特徴的なのはエヴァンスのピアノの存在感が大きくなってくることで、最初から比較すると歴然と良く聴こえるように。パガニーニでも解像度をさらに上げた感じ。オケ全体の鳴りもいいし、その推進力も削がれていない。
それにしても、プラッターを回すモーターとその制御系にしか電源を供給していない電源ケーブル。その電源プラグを差している電源ボックス上に、NCF Booster-Braceをプラグと接触していない状態で置いただけなのに。この効き方には本当に驚かされる。
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