【特別企画】リアルさと迫力、どっちが好み?
着けているのを忘れる“超快適”ゲーミングヘッドセット、オーディオテクニカ「ATH-GDL3/GL3」レビュー
具体的には、ATH-GDL3がクッション素材、ATH-GL3がレザー調素材を採用しており、クッション素材は耳の周りがふんわりと包まれるように、レザー調素材はしっかりめに固定されるような感覚。ヘッドセット自体が軽いためか側圧はあまり感じられず、やや激しめに首を振っても装着感はほとんど損なわれない。
ヘッドセットが軽いことのメリットは、装着により肩や首にかかる負担が低いことにあると感じた。実際に長時間装着した際の使用感は、ヘッドセットの存在感が希薄になる、と表現すべきだろうか。特に一人称視点で集中してプレイすることになるFPSの場合は、時として装着していることを忘れるような体験が得られた。
なお、頭にふれるヘッドパッドは外して水洗いが可能となっており、長く清潔に使えるメンテナンス性も確保されている。
ヘッドセット本体は、ほとんどがプラスチックとラバー素材で構成されており、金属はヘッドバンドの一部と長さ調整用のスライダーなど強度が必要な部分のみに使われている。そのため触れた際の質感は相応のものだが、そこは軽さとのトレードオフだろう。
■ヘッドセット側に4.4mmジャックを搭載!“音質本位”のその理由
オーディオデバイスメーカーらしいこだわりが感じられる部分もある。本機にはPC接続向けに2本のケーブルが付属しており、1本はコンソール機向けに「4.4mm 5極 -3.5mm 4極」のプラグ形状、もう1本はPC接続向けに「4.4mm 5極プラグ - ヘッドホン+マイク」のプラグ形状となっている。面白いのはヘッドセット側の5極プラグに4.4mmプラグを採用している点だ。デバイス側のプラグは、いずれのケーブルも3.5mmとなる。
ゲーミングヘッドセットに4.4mmプラグを採用している例は個人的に初めて見かけたので、気になってオーディオテクニカに質問したところ、ヘッドホン側信号とマイク側信号のクロストークを防止する目的で、4.4mmプラグを採用したのだという。
本機内部ではGNDを完全に分離しており、ヘッドセット側のケーブルに4.4mm 5極プラグを用いることで可能な限りGNDを分離し、ヘッドホンからマイクへの音声混入の防止を図っている。結果として出力する音質の向上にも一役買っているということのようだ。
■自然な聞こえの開放型、大迫力の密閉型
ここからは、ATH-GDL3とATH-GL3の両機種を用いて「Far Cry 6」と「Apex Legends」の2タイトルをプレイした際の使用感、その差異についてお伝えしたい。
いずれもジャンルはFPSであり、敵キャラクター(およびプレイヤー)の位置を正確に把握することの重要度が高い作品だ。音声入出力の環境は、YAMAHAのUSBウェブキャスティングミキサー「AG06」にヘッドホン+マイクプラグを接続している。