持ち運べる機種から天井投写ができるモデルまで
【2023年春】「カジュアルプロジェクター」12モデル比較レビュー! 多機能アイテムで大画面を楽しもう
近年、手軽に超大画面映像が楽しめるアイテムとして、コンパクトで設置場所の自由度が高く、カジュアルに楽しめるプロジェクターの人気が高まっている。モデル数やバリエーションも従来以上に増えており、用途や予算などに合わせて柔軟に選べるのも魅力だ。
機能面では、動画配信サービスへの対応、スマホやタブレットなどの表示画面をプロジェクター側で映し出すミラーリング機能の搭載、バッテリー内蔵やBluetoothスピーカーとしても活用できるなど、多様化が進んでいる。こうした利便性の向上も、従来以上に注目を集めている理由のひとつと言える。
本稿では、比較的に手に取りやすい価格帯で多機能派のプロジェクターを集め、実際に各モデルのクオリティや使用感もチェック。カジュアルプロジェクター・全12モデルのレビューをお届けする。
・ NEXTORAGE「NX1」
・ FunLogy「FunLogy X-03」
・ HP「CC200」
・ ASUS「ZenBeam E2」
・ BENQ「GV11」
・ Aladdin X「Aladdin Vase」
・ VIEWSONIC「M1Pro」
・ Xiaomi「Mi Smart Projector 2」
・ XGIMI「Halo+」
・ LG ELECTRONICS「PF610P」
・ Nebula BY Anker「Nebula Capsule 3 Laser」
・ EPSON「EF-12」
今回取材したモデルの中でも圧倒的にコンパクトな手のひらサイズのプロジェクター。質量も約155gと、飛びぬけて軽量だ。本モデルは、就寝前にリラックスして大画面を楽しめる、“ベッドルーム専用プロジェクター”というコンセプトを持つ。専用のフレキシブルアームが付属されておりベッド脇などに設置しやすく、また壁面や天井への投写も比較的に簡単だ。
主な接続端子がHDMI入力なので、スマホなどと有線で接続するか、ストリーミングデバイスと組み合わせるのがベストだろう。自動台形補正は搭載しているが、スピーカーは非搭載のため、ステレオミニで接続できるイヤホン・ヘッドホン、スピーカーの用意が必要だ。超小型軽量サイズながら、映像の明るさは105ルーメン(ANSI)と健闘しており、暗室利用なら100インチでも実用的だ。ファン音が静かなのも特筆だ。
画質は色温度が適正で、色味の再現が非常にナチュラル。映画の色彩も誇張無く上質に楽しめる。輪郭線のあるアニメ映像では、解像度の低さが分かってしまうが、柔らかい見せ方で不自然さがない。映画や紀行映像など、自然を捉えた映像ではほとんど気にならない。明暗のはっきりしたビデオ作品ではカラーブレーキングが目に付くが、明部の飽和が無く色再現も欲張らずナチュラルで、画作りに良識を感じる正統派だ。
映像の明るさと解像度は限定的ながら、超コンパクトで懐中電灯のようなデザインが特徴的なモデル。映像を投写するヘッド部分を0度〜90度動かせるユニークな機構で、前方投写と天井投写が簡単に行えるのが斬新。バッテリー内蔵でWi-Fi対応、Android OS搭載で動画配信サービスにも対応する。
今回取材した製品の中では、映像の明るさは控え目で、ファン音もある程度する。GUIはシンプルで、Netflixで映像を選ぶ際はカーソル式だが、視聴できる動画配信サービスが同価格の中でも比較的に豊富なのは大きなメリットだ。
画質は、解像度が854x480でSD相当だが、視聴距離が長くなると、解像感はそれほどに気にならなくなる。映画は色温度が高めながら、赤や緑といった原色は派手にならず違和感は無い。音質は甲高く伸びも限定的ながら、実用的な水準を確保できている。アニメはシャープネスにより輪郭線が目立つが、解像度が高くないため、画の雰囲気を損ねることはない。紀行映像は、発色がもう少しほしいが、動体視差によって立体感が高く楽しめた。
同価格帯では珍しい透過型液晶デバイスを採用しており、フルHDの解像度の対応もトピック。主にHDMI入力からの映像を投写するシンプルな接続だが、フォーカスは電動使用で、さらにリモコンで調整できる点が特徴だ。光源がLEDで、スピーカーも内蔵しており、また充分に持ち運べるサイズ感。
実際に映像を投写すると、映画は緑寄りのホワイトバランスで、明るさを重視するためのチューニングが垣間見える。定石のテクニックだが、映画視聴だと少し気になってしまう。コントラスト表現がマイルドで、柔らかめの印象を与えるのはレンズ性能が関係していそうだが、フルHDの解像度ならではの密度感と滑らかさは実現できている。
音楽ライブの映像は、ダンスなど動きの多いシーンでは残像がでるが、200ルーメン(ANSI)の明るさが効いている。アニメは色彩表現や輪郭の描き方に気になるところがあるかもしれないが、液晶ならではのカラーブレーキングの無さはメリット。音質は、ファン音が大きく、耳に付きやすい部分もあるが、繊細で軽快な表現も可能としている。
機能面では、動画配信サービスへの対応、スマホやタブレットなどの表示画面をプロジェクター側で映し出すミラーリング機能の搭載、バッテリー内蔵やBluetoothスピーカーとしても活用できるなど、多様化が進んでいる。こうした利便性の向上も、従来以上に注目を集めている理由のひとつと言える。
本稿では、比較的に手に取りやすい価格帯で多機能派のプロジェクターを集め、実際に各モデルのクオリティや使用感もチェック。カジュアルプロジェクター・全12モデルのレビューをお届けする。
今回レビューした12モデルはこちら!
・ NEXTORAGE「NX1」
・ FunLogy「FunLogy X-03」
・ HP「CC200」
・ ASUS「ZenBeam E2」
・ BENQ「GV11」
・ Aladdin X「Aladdin Vase」
・ VIEWSONIC「M1Pro」
・ Xiaomi「Mi Smart Projector 2」
・ XGIMI「Halo+」
・ LG ELECTRONICS「PF610P」
・ Nebula BY Anker「Nebula Capsule 3 Laser」
・ EPSON「EF-12」
NEXTORAGE「NX1」 〜超小型軽量なベッドルーム専用モデル〜
今回取材したモデルの中でも圧倒的にコンパクトな手のひらサイズのプロジェクター。質量も約155gと、飛びぬけて軽量だ。本モデルは、就寝前にリラックスして大画面を楽しめる、“ベッドルーム専用プロジェクター”というコンセプトを持つ。専用のフレキシブルアームが付属されておりベッド脇などに設置しやすく、また壁面や天井への投写も比較的に簡単だ。
主な接続端子がHDMI入力なので、スマホなどと有線で接続するか、ストリーミングデバイスと組み合わせるのがベストだろう。自動台形補正は搭載しているが、スピーカーは非搭載のため、ステレオミニで接続できるイヤホン・ヘッドホン、スピーカーの用意が必要だ。超小型軽量サイズながら、映像の明るさは105ルーメン(ANSI)と健闘しており、暗室利用なら100インチでも実用的だ。ファン音が静かなのも特筆だ。
画質は色温度が適正で、色味の再現が非常にナチュラル。映画の色彩も誇張無く上質に楽しめる。輪郭線のあるアニメ映像では、解像度の低さが分かってしまうが、柔らかい見せ方で不自然さがない。映画や紀行映像など、自然を捉えた映像ではほとんど気にならない。明暗のはっきりしたビデオ作品ではカラーブレーキングが目に付くが、明部の飽和が無く色再現も欲張らずナチュラルで、画作りに良識を感じる正統派だ。
FunLogy「FunLogy X-03」 〜回転するヘッド部で壁・天井投写を両立〜
映像の明るさと解像度は限定的ながら、超コンパクトで懐中電灯のようなデザインが特徴的なモデル。映像を投写するヘッド部分を0度〜90度動かせるユニークな機構で、前方投写と天井投写が簡単に行えるのが斬新。バッテリー内蔵でWi-Fi対応、Android OS搭載で動画配信サービスにも対応する。
今回取材した製品の中では、映像の明るさは控え目で、ファン音もある程度する。GUIはシンプルで、Netflixで映像を選ぶ際はカーソル式だが、視聴できる動画配信サービスが同価格の中でも比較的に豊富なのは大きなメリットだ。
画質は、解像度が854x480でSD相当だが、視聴距離が長くなると、解像感はそれほどに気にならなくなる。映画は色温度が高めながら、赤や緑といった原色は派手にならず違和感は無い。音質は甲高く伸びも限定的ながら、実用的な水準を確保できている。アニメはシャープネスにより輪郭線が目立つが、解像度が高くないため、画の雰囲気を損ねることはない。紀行映像は、発色がもう少しほしいが、動体視差によって立体感が高く楽しめた。
HP「CC200」 〜透過型液晶でフルHDにも対応〜
同価格帯では珍しい透過型液晶デバイスを採用しており、フルHDの解像度の対応もトピック。主にHDMI入力からの映像を投写するシンプルな接続だが、フォーカスは電動使用で、さらにリモコンで調整できる点が特徴だ。光源がLEDで、スピーカーも内蔵しており、また充分に持ち運べるサイズ感。
実際に映像を投写すると、映画は緑寄りのホワイトバランスで、明るさを重視するためのチューニングが垣間見える。定石のテクニックだが、映画視聴だと少し気になってしまう。コントラスト表現がマイルドで、柔らかめの印象を与えるのはレンズ性能が関係していそうだが、フルHDの解像度ならではの密度感と滑らかさは実現できている。
音楽ライブの映像は、ダンスなど動きの多いシーンでは残像がでるが、200ルーメン(ANSI)の明るさが効いている。アニメは色彩表現や輪郭の描き方に気になるところがあるかもしれないが、液晶ならではのカラーブレーキングの無さはメリット。音質は、ファン音が大きく、耳に付きやすい部分もあるが、繊細で軽快な表現も可能としている。