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PRqdcとFitEar、2大ブランドのコラボレーション

qdc「SUPERIOR EX」はここが違う!ブランド間コラボで洗練された“もう一つの真のエントリー”を試聴

公開日 2024/05/30 06:30 高橋敦
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中国を代表するプロIEMブランドqdcが昨夏に発売した、シングルダイナミック型イヤホン「SUPERIOR(スーペリア)」。国内代理店アユートと共同企画した“コンセプトモデル”の第2弾として、「真のエントリーユニバーサルIEM」というキャッチコピーとともに登場したモデルだ。

カスタムIEM由来のフィッティング、良質なダイナミック型機ならではのレスポンスとサブベース再生を税込14,300円で提供する同機は、キャッチコピー通り、そして「ホテルで取る部屋のグレードを“スタンダード”から“スーペリア”に1段上げるように、普段聴く音楽も1ステップグレードアップする」との狙い通り、qdcユーザーの裾野を広げるヒットモデルとなっている。

今回紹介する「SUPERIOR EX」は、早くも登場となったそのバリエーションモデルだ。単なる上位モデルではない。無印との最大の違いはチューニング変更によるサウンドの個性であるから、その点では左右横並びの兄弟モデル的な位置付けだ。しかし仕様面には価格なりの上下差があるのも事実なので、言うなれば「斜め上位モデル」か。

何にせよ、モデル名に付け加えられた“EX”が指し示す本質はそのチューニングにある。しかもそのチューニングがqdcとFitEar、中国と日本それぞれのプロユースカスタムIEM最大手同士による共同チューニングなのだから、もう絶対に見落とせないポイントだ。

「SUPERIOR EX」(33,000円/税込)

■「SUPERIOR」のサウンドを、2大IEMブランドのコラボでもう一段深堀り


時はSUPERIOR発売直後。早速それを入手しそのサウンドとポテンシャルに感銘を受けたFitEar代表・須山氏は、ならばと独自のチューニング変更をテストし、期待を超えるその結果に大満足したという。ここまでは、須山氏の人柄や実験精神を知るイヤホンマニアであれば納得の経緯だろう。

ベースモデル「SUPERIOR」(14,300円/税込)

であるが、そこからqdcへのコラボ提案にまで至り、qdcもそれを快諾という今回の出来事には、訳知り顔のマニアも「そんなことあるの?」と驚きだろう。実はqdc側もSUPERIORにはさらなる発展の余地ありと考え、その方向性を模索していたところへの提案だったという、タイミングの良さもあったようだ。

このような幸せな出自を持つSUPERIOR EX。基本的な要素はSUPERIORと共通だ。ドライバー構成は10mm径ダイナミック型×1基のフルレンジ、剛性・軽量性・均質性に優れる複合膜振動板を同軸デュアル磁気回路で駆動しハイレスポンスを実現。シェル形状にはカスタムIEM製作のノウハウを活かしフィッティングを快適に。ケーブル端子はqdc独自コネクターではなく、リケーブル製品の豊富な0.78mm 2pin端子を採用、といったところ。

搭載するダイナミックドライバー、シェルの形状、ケーブル・コネクターの仕様は「SUPERIOR」とほぼ同一。フェースプレートには、コラボレーションを証明するロゴがはっきりと刻印されている

その上でFitEarとの共同作業による新チューニングが施され、それに合わせての仕様変更もいくつか行われている。

次ページSUPERIORのコンセプトを深めるためのチューニング

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