11.2MHz DSDに対応
デノン、USB-DACを内蔵した“2000シリーズ後継”プリメイン「PMA-2500NE」 - 価格は23万円
デノンは、新たなミドルクラスHi-Fiとなる“2500NEシリーズ”のUSB-DAC内蔵プリメインアンプ「PMA-2500NE」を2月中旬より発売する。価格は230,000円(税抜)。
“2500シリーズ”として同時に発表されたネットワークプレーヤー/USB-DAC「DNP-2500NE」の詳細記事はこちら。SACDプレーヤー「DCD-2500NE」の詳細記事はこちら。
PMA-2500NEは、2012年10月発売のプリメインアンプ「PMA-2000RE」の後継モデルとなるが、歴代シリーズとして初めてUSB-DACを含むデジタル入力を搭載。USB-DACは11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生に対応する。
アンプ部はAdvanced UHC-MOSシングルプッシュプル回路を引き続き採用しつつ、増幅回路を1段構成に変更するなど上位機から継承する「シンプル&ストレート化」を推し進めた。デザイン面では、本体に選択した入力や再生信号のスペックを表示できるディスプレイを備えている。定格出力は80W+80W(8Ω)、160W+160W(4Ω)。以下に本機の詳細を紹介していく。
■パワーアンプはUHC-MOSのシングル構成を踏襲しつつ、さらにシンプル化
発表会においては、本製品の開発を手がけたディーアンドエムホールディングスの村山 匠氏がその詳細を説明してくれた。
パワーアンプ出力段には、高耐圧・大容量のUHC-MOS(Ultra High Current MOS)FETをシングルプッシュプルで用いたシンプルな回路構成を採用する。これはデノンのアンプが信念として貫いてきた手法だ。
多数の素子を並列駆動して大電流を得る方法では、素子の性能のばらつきによる音の濁りが問題となるが、本機では大電流を流すことができるUHC-MOS FET(ピークドレイン電流 210A)を1ペアという最小単位で用いて増幅を行うことで、高純度かつ繊細な表現まで可能な再生を実現しているとのこと。また同社が一貫して用いてきたDual FET+カスコードブートストラップ接続により、高速・広帯域信号の再生時にも周波数位相ずれの少ない増幅が行える。
さらに本機からは、増幅回路を従来のフラットアンプ+パワーアンプの2段構成から、ハイゲインアンプによる1段構成に変更。駆動までに通過する素子数・段数を減らして信号経路も短くすることで、さらにシンプル&ストレートな構成とした。またパワーアンプ出力段の保護回路を刷新。電流リミッターを取り除き、パワートランジスターの温度変化をリアルタイムでモニターする方式へと変更している。加えてドライバー段のトランジスターの電流容量を1.5Aから2Aに強化。結果、アンプの瞬時電流供給電力を従来の2倍以上(110A)へと大幅に向上させた。ダンピングファクター:700以上(20Hz〜20kHz)を実現する。
また、パワーアンプのUHC-MOS、温度補償トランジスターに加え、新たにパワーアンプのドライバー段のトランジスタもラジエーター(銅プレート)に熱結合。アイドリング電流に関わる全ての素子が熱結合されるようになり、アイドリング電流の安定度がアップ。ぶれない安定した音を実現することができたとのこと。
シンプル&ストレートを追求して、パワーアンプ用の電源供給ラインも最短化。基板配置を見直してトランス接続ユニットを排除することで、パワーアンプまでの電源経路を35%短縮。さらに極太OFC線(14 AWG)で電源供給を行うことで低インピーダンス化も図り、よりピュアでフレッシュな音を実現したという。
アクティブサーボ回路とカップリングコンデンサーを完全に排除した、シンプルかつDC安定度の高いDCアンプ回路を採用したことも特徴だ。DCサーボ回路にはコンデンサーと抵抗によるシンプルなパッシブ回路を用いている。また、前述のDual FET+カスコードブートストラップ接続によるFET差動入力アンプ回路も見直しを図り、DC特性を改善。従来機よりも安定した低域再生を可能とした。
村山氏は「シンプルな構成だからこそ、強力な電源回路が必要となります」と説明。PMA-2500NEでは、2つのトランスを逆向きに配置し、互いの漏洩磁束をキャンセルさせる「L.C.マウント・ツイン・トランス」を搭載する。
さらに整流用のコンデンサーにはカスタム大容量電解コンデンサーを用い、整流素子には低損失、低ノイズの高速ショットキーバリアダイオードを採用。クリーンかつ十分な電流供給を可能としている。
“2500シリーズ”として同時に発表されたネットワークプレーヤー/USB-DAC「DNP-2500NE」の詳細記事はこちら。SACDプレーヤー「DCD-2500NE」の詳細記事はこちら。
PMA-2500NEは、2012年10月発売のプリメインアンプ「PMA-2000RE」の後継モデルとなるが、歴代シリーズとして初めてUSB-DACを含むデジタル入力を搭載。USB-DACは11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMの再生に対応する。
アンプ部はAdvanced UHC-MOSシングルプッシュプル回路を引き続き採用しつつ、増幅回路を1段構成に変更するなど上位機から継承する「シンプル&ストレート化」を推し進めた。デザイン面では、本体に選択した入力や再生信号のスペックを表示できるディスプレイを備えている。定格出力は80W+80W(8Ω)、160W+160W(4Ω)。以下に本機の詳細を紹介していく。
■パワーアンプはUHC-MOSのシングル構成を踏襲しつつ、さらにシンプル化
発表会においては、本製品の開発を手がけたディーアンドエムホールディングスの村山 匠氏がその詳細を説明してくれた。
パワーアンプ出力段には、高耐圧・大容量のUHC-MOS(Ultra High Current MOS)FETをシングルプッシュプルで用いたシンプルな回路構成を採用する。これはデノンのアンプが信念として貫いてきた手法だ。
多数の素子を並列駆動して大電流を得る方法では、素子の性能のばらつきによる音の濁りが問題となるが、本機では大電流を流すことができるUHC-MOS FET(ピークドレイン電流 210A)を1ペアという最小単位で用いて増幅を行うことで、高純度かつ繊細な表現まで可能な再生を実現しているとのこと。また同社が一貫して用いてきたDual FET+カスコードブートストラップ接続により、高速・広帯域信号の再生時にも周波数位相ずれの少ない増幅が行える。
さらに本機からは、増幅回路を従来のフラットアンプ+パワーアンプの2段構成から、ハイゲインアンプによる1段構成に変更。駆動までに通過する素子数・段数を減らして信号経路も短くすることで、さらにシンプル&ストレートな構成とした。またパワーアンプ出力段の保護回路を刷新。電流リミッターを取り除き、パワートランジスターの温度変化をリアルタイムでモニターする方式へと変更している。加えてドライバー段のトランジスターの電流容量を1.5Aから2Aに強化。結果、アンプの瞬時電流供給電力を従来の2倍以上(110A)へと大幅に向上させた。ダンピングファクター:700以上(20Hz〜20kHz)を実現する。
また、パワーアンプのUHC-MOS、温度補償トランジスターに加え、新たにパワーアンプのドライバー段のトランジスタもラジエーター(銅プレート)に熱結合。アイドリング電流に関わる全ての素子が熱結合されるようになり、アイドリング電流の安定度がアップ。ぶれない安定した音を実現することができたとのこと。
シンプル&ストレートを追求して、パワーアンプ用の電源供給ラインも最短化。基板配置を見直してトランス接続ユニットを排除することで、パワーアンプまでの電源経路を35%短縮。さらに極太OFC線(14 AWG)で電源供給を行うことで低インピーダンス化も図り、よりピュアでフレッシュな音を実現したという。
アクティブサーボ回路とカップリングコンデンサーを完全に排除した、シンプルかつDC安定度の高いDCアンプ回路を採用したことも特徴だ。DCサーボ回路にはコンデンサーと抵抗によるシンプルなパッシブ回路を用いている。また、前述のDual FET+カスコードブートストラップ接続によるFET差動入力アンプ回路も見直しを図り、DC特性を改善。従来機よりも安定した低域再生を可能とした。
村山氏は「シンプルな構成だからこそ、強力な電源回路が必要となります」と説明。PMA-2500NEでは、2つのトランスを逆向きに配置し、互いの漏洩磁束をキャンセルさせる「L.C.マウント・ツイン・トランス」を搭載する。
さらに整流用のコンデンサーにはカスタム大容量電解コンデンサーを用い、整流素子には低損失、低ノイズの高速ショットキーバリアダイオードを採用。クリーンかつ十分な電流供給を可能としている。
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