こんなハイレゾスマホを待っていた！オンキヨー“GRANBEAT”「DP-CMX1」速報レビュー

今回は、e-onkyo musicストアで販売されているMQAのダウンロード音源を再生してみた。情家みえ「Fly Me To The Moon」では、ボーカルの立体感に加えて、ピアノの音色の厚み、響きの柔らかさと透明感が立体的に浮かび上がってくる。ボーカリストの口元の様子も鮮明にビジュアライズされる。ピアノは弱音の一粒ずつに深みがある。ミュージシャンの感情までも再現する音楽だ。


■USBオーディオはDSDのネイティブ再生も楽しめる

最後にOPPOのハイレゾDAC内蔵ポタアン「HA-2SE」に接続して、DSD 11.2MHzファイルのダイレクト再生も試みた。一般的なハイレゾ対応スマホの場合は設定がわかりにくい外部USBオーディオデバイスとの接続も、DP-CMX1の場合はとても簡単にできた。OTG USBケーブルでHA-2SEをつなぐとすぐに認識され、画面の案内に従って2ステップで接続が完了する。

楽曲はThe Duo「Coco Rojo〜ココナツの夕暮れ」を聴いた。2台のギターによる立体的な包囲感、滑らかなメロディの立ち上がりに引きこまれる。続いて352.8kHz/24bitのMQA録音、「MAGNIFICAT:Et misericordia」も再生した。透き通る主旋律のソプラノとコーラスの余韻が、互いに引き寄せ合いながら静寂に溶け込んでいく。声と楽器の細やかな質感が、HA-2SEとのタッグでより鮮明な姿で浮き彫りになる。

11.2MHz DSDや384kHz/24bit PCMのような上位フォーマットのハイレゾも、対応するポタアンとの組み合わせで存分に楽しめる。拡張性の高さもDP-CMX1ならではの魅力だ。


■「スマホで楽しむ音楽」の価値を高めてくれる

音楽プレーヤーである「Music」アプリのインターフェースは、さすがDP-X1からじっくりと練り上げてきた経験値が活きている。メニューの配置は馴染みやすく、楽曲データの詳細表示や、プレーヤー単体でのプレイリスト作成・管理、歌詞表示などの機能も充実している。Wi-Fiにつなげば、e-onkyo musicストアからハイレゾ音源を端末単体で直接ダウンロードができる。

SIMフリースマホであるDP-CMX1の魅力をフルに活かすのであれば、定額制音楽ストリーミングをいつでも好きな時に、できれば最高音質に設定して楽しめるようLTE通信環境を整えたい。つまりSIMサービスの選択がポイントになりそうだ。