情報量の多さもありつつ、落ち着きある音質
エソテリック独自伝送「ES-LINK Analog」を実現する追加ボードを、プリメイン「F-03A」で試す
エソテリック独自の電流伝送方式「ES-LINK Analog」は、ハイスピードで強力な電流供給能力を誇るHCLD バッファー回路の高性能を生かし、究極のアナログ伝送ができるという点で、ファンの間で大きな注目となっている。順次プレーヤー側の対応機器が増えてきたが、アンプ側では「Grandioso F1」のみの対応であった。そこでそれを解決するために、アンプ側に挿入するオプションボードが登場。本記事ではその実力をレビューする。
ES-LINK Analogとは?
■強力なバッファーアンプ部を活かし、信号をピュアに力強く伝送できる
たとえばデジタルプレーヤーとプリメインアンプの間をアナログ伝送するのには、従来、RCAインターコネクトを使ったアンバランス接続と、XLRインターコネクトを使ったバランス接続があった。これに対して、エソテリックが拡充を図っているのが電流伝送である「ES-LINK Analog」方式だ。ケーブル自体は一般的なXLR端子を持ったバランスケーブルを使う。
そもそもこれはエソテリックの強力なバッファーアンプ部、HCLD(ハイ・カレント・ライン・ドライバー)の設計思想の延長上にあるとも言えるもので、音楽信号に含まれるダイナミックレンジを下流まで伝える。このアナログ出力回路にとってエソテリックが大事な要素と考えているのは、電流伝送能力の高さとスピードだ。同社のコンポーネントの多くの製品の技術的特徴として記されている。
電流出力能力の応答速度、このスルーレートとして百万秒の1秒あたり2,000Vを立ち上げるという高性能素子を採用している。たっぷりとした電流を極めて短い時間に立ち上げることのできるバッファー回路だ。これが音楽のダイナミズムやほとばしる感じ、生き生きとした表情を生み出している。
ES-LINK Analog方式はこのHCLDを前提として構築されている。信号経路、つまりケーブル内でのインピーダンスの影響を受けにくく、「信号をピュアに力強く伝送することが可能」とエソテリックでは説明する。インピーダンスの変化が少なく、ケーブルの中を流れる電流量は、一般的なバランス伝送と比較して50 - 100倍程度にもなるという。そもそも充実した電源部を持つエソテリックのコンポーネントだからこそ実現できた伝送方式とも言えそうだ。
対応モデルとオプションボードの概要
■現行のプリメインアンプが対象。簡単に対応できる優れたボード
現在出力側としてES-LINK Analogを備えているのは、CD/SACDプレーヤーでは「Grandioso K1」「K-01Xs」「K-03Xs」、DAコンバーターが「D-05X」、ネットワークプレーヤーが「N-01」、そしてフォノイコライザー「E-02」の6機種だ。
これに対し、入力側にES-LINK Analogを装備するアンプは「Grandioso F1」だけだった。ここに登場したのが、バックパネルのスロットに差して使用するES-LINK Analogのオプションボード「OP-ESLA1」だ。プリメインアンプの「F-03A」「F-05」「F-07」に装着可能で、また「Grandioso F1」にもう1系統追加もできる。
今回、クラスAのプリメインアンプ「F-03A」にオプションボードを挿入して試聴する。プレーヤーはネットワーク・トランスポートのN-03T、そのデジタル出力をK-03Xsに入れ、そこからのES-LINK Analogの出力をF-03Aのバックパネルに装着したオプションのボードに入れている。
インテグレーテッドアンプだが、フルバランス回路のプリアンプ部や、クラスAのパワーアンプ部、さらに全体がデュアルモノラル構成になっている点など妥協のない設計のアンプだ。緻密で濃密な世界を持った再生音を持っている。タンノイのキングダム・ロイヤルカーボンブラックをグリップする駆動力もインテグレーテッドアンプ離れしていると言える。
ES-LINK Analogとは?
■強力なバッファーアンプ部を活かし、信号をピュアに力強く伝送できる
たとえばデジタルプレーヤーとプリメインアンプの間をアナログ伝送するのには、従来、RCAインターコネクトを使ったアンバランス接続と、XLRインターコネクトを使ったバランス接続があった。これに対して、エソテリックが拡充を図っているのが電流伝送である「ES-LINK Analog」方式だ。ケーブル自体は一般的なXLR端子を持ったバランスケーブルを使う。
そもそもこれはエソテリックの強力なバッファーアンプ部、HCLD(ハイ・カレント・ライン・ドライバー)の設計思想の延長上にあるとも言えるもので、音楽信号に含まれるダイナミックレンジを下流まで伝える。このアナログ出力回路にとってエソテリックが大事な要素と考えているのは、電流伝送能力の高さとスピードだ。同社のコンポーネントの多くの製品の技術的特徴として記されている。
電流出力能力の応答速度、このスルーレートとして百万秒の1秒あたり2,000Vを立ち上げるという高性能素子を採用している。たっぷりとした電流を極めて短い時間に立ち上げることのできるバッファー回路だ。これが音楽のダイナミズムやほとばしる感じ、生き生きとした表情を生み出している。
ES-LINK Analog方式はこのHCLDを前提として構築されている。信号経路、つまりケーブル内でのインピーダンスの影響を受けにくく、「信号をピュアに力強く伝送することが可能」とエソテリックでは説明する。インピーダンスの変化が少なく、ケーブルの中を流れる電流量は、一般的なバランス伝送と比較して50 - 100倍程度にもなるという。そもそも充実した電源部を持つエソテリックのコンポーネントだからこそ実現できた伝送方式とも言えそうだ。
対応モデルとオプションボードの概要
■現行のプリメインアンプが対象。簡単に対応できる優れたボード
現在出力側としてES-LINK Analogを備えているのは、CD/SACDプレーヤーでは「Grandioso K1」「K-01Xs」「K-03Xs」、DAコンバーターが「D-05X」、ネットワークプレーヤーが「N-01」、そしてフォノイコライザー「E-02」の6機種だ。
これに対し、入力側にES-LINK Analogを装備するアンプは「Grandioso F1」だけだった。ここに登場したのが、バックパネルのスロットに差して使用するES-LINK Analogのオプションボード「OP-ESLA1」だ。プリメインアンプの「F-03A」「F-05」「F-07」に装着可能で、また「Grandioso F1」にもう1系統追加もできる。
今回、クラスAのプリメインアンプ「F-03A」にオプションボードを挿入して試聴する。プレーヤーはネットワーク・トランスポートのN-03T、そのデジタル出力をK-03Xsに入れ、そこからのES-LINK Analogの出力をF-03Aのバックパネルに装着したオプションのボードに入れている。
インテグレーテッドアンプだが、フルバランス回路のプリアンプ部や、クラスAのパワーアンプ部、さらに全体がデュアルモノラル構成になっている点など妥協のない設計のアンプだ。緻密で濃密な世界を持った再生音を持っている。タンノイのキングダム・ロイヤルカーボンブラックをグリップする駆動力もインテグレーテッドアンプ離れしていると言える。